視聴率20%超えを連発するNHK朝ドラ『あさが来た』。放送終了まで2か月を切り、NHKは1月12日、ドラマ終盤に登場する新キャストを発表した。
中でも、帝国大学の学生・東柳啓介役として2月23日放送回から登場する工藤阿須加は、あさの娘・千代(鈴木梨央→小芝風花)の結婚相手ということで注目を浴びているが、その他、ラストに向けて豪華な大物俳優陣も登場する。番組関係者が語る。
「大隈重信夫妻役を高橋英樹さんと松坂慶子さんが演じます。女子大設立に向けて、あさは名士たちからの資金集めに奔走しますが、なかなか寄付金を集めることができない。そこであさは、大物政治家で、早稲田大学の創設者でもある大隈重信宅に出向きます」
史実としても大隈夫妻は広岡浅子に対して支援を惜しまなかったことで知られている。
「あさの話に高橋さん、松坂さん演じる夫妻がどう心を動かされていくのか。それがラストに向けたカギとなります」(同前)
そうした流れのなかで魅力的な脇役にもスポットが当たりそうだ。夫・新次郎のかつての三味線の師匠で、あさが「浮気相手では」と疑念を抱いた美和(野々すみ花)である。
美和には実在のモデルはいないが、元宝塚娘役トップの野々が醸し出す清楚な色気から、美和ファンの男性視聴者は数多い。
美和はレストラン経営に乗り出し、その店では実業家・五代友厚(ディーン・フジオカ)が新事業の構想を練ったり、新次郎と語り合ったりするなど、物語に欠かせない場所になっている。
「あさにとって美和は“自立した女性”の象徴のような存在でした。この後も、美和の店で働く女性たちの姿を見て感銘を受け、加野銀行で女子行員を育成しようとするエピソードが検討されているそうです。そうした取り組みが、女子大設立につながっていくのでしょう」(NHK関係者)
※週刊ポスト2016年2月12日号