フジテレビの数々の看板番組に出演し、「局の顔」となってきたカトパンこと加藤綾子アナ(30)が、4月末でのフジテレビ退社を発表した。各局をまたいで出演するフリーアナにとってカトパン退社はまさに“黒船襲来”だ。ただでさえ各局とも経費削減でギャラの高いフリーアナの起用が減り、局アナに番組を任せる傾向がある中、フリーアナ業界で少ないパイの熾烈な奪い合いが起きると予測されている。
テレビ業界内ではフリー界の「四天王」と呼ばれる高島彩(36)、滝川クリステル(38)、夏目三久(31)、高橋真麻(34)への影響も噂されれているが、他のフリーアナは、カトパンの退社以前から厳しい立場にあるようだ。
『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)のアシスタントとして知名度を上げた川田裕美(32)は現在のレギュラーが関西ローカルの1本だけ。元NHKアナだった神田愛花(35)も、人気お笑い芸人のバナナマン・日村勇紀(43)との交際以外にネタがない。
日テレの人気アナだった西尾由佳理(38)ですら「最近は元上司に挨拶に行っているみたい。『また(日テレの)社食にいたよ』という話を聞く」(日テレ局員)。
カトパン移籍の影響が後輩にも広がるのでは、という意見もある。カトパンの4月からの所属先は俳優が多く所属する事務所で女子アナは在籍していなかったが、カトパンが入ってくるのに合わせて「アナウンス部門」を新設する予定で、今後も有力な局アナを取り込んでいく可能性が高いとみられているのだ。
他局のアナにも影響を与えそうで、注目はカトパン以上の人気を誇るミトちゃんこと水卜麻美アナ(28)である。
「TBSの『アッコにおまかせ!』で“カトパンと水卜、どっちと仕事をしたいか”を局のプロデューサーにアンケートしたら、結果は水卜の圧勝だった。彼女がフリーになれば、バラエティ枠はさらに激戦になる」(大手広告代理店関係者)
そして“大先輩の超大物”もいる。NHKの有働由美子アナ(46)だ。
「本人は否定するが、彼女は結婚の噂が絶えない。寿退社からのフリー転身の可能性はゼロとはいえません」(同前)
フリーになったカトパンを見て、人気局アナたちが“自分も”という思いを強めることも考えられる。“黒船”の来航は“女子アナ界の明治維新”の口火となる。
※週刊ポスト2016年2月12日号