キリスト、ソメイヨシノ、剣道……、様々な他国のものを何でも「自国発祥」にしてしまう韓国の“ウリジナル”(韓国語の「ウリ=我々」をもじった造語)だが、ついに「日本列島は古代朝鮮の領土だった」と言い始めた。
朝鮮半島に「高句麗」「百済」「新羅」が鼎立した“三国時代”(4~7世紀)に「百済が日本を植民地支配していた」と、古代史研究家で高麗大学名誉教授のチェ・ジェソク氏が主張するほか、韓国の大学で教鞭をとる日本人教授が「日本列島は古代高句麗領土」と仮説を述べているのだ。さらには、日本の地名や山、峠、島、寺院など27の名称に高句麗・百済・新羅・伽耶の地名が使われていることなどを根拠に「日本は古代朝鮮の直轄領土だった」というのだ。
これらの主張に疑問を呈するのが、『日朝古代史 嘘の起源』の著書もある評論家の室谷克実氏だ。
「『魏志』には倭人伝の前に韓伝があります。それによると、百済は朝鮮半島に50ほどある国のひとつだった。一方、当時の日本には卑弥呼が統一した国がありました。そのような状況でどうやって百済が日本を支配するのでしょうか。
また、韓伝には『(韓は)東西は海をもって限りとなし、南は倭と接する』との記述もある。つまり、朝鮮半島南部が倭人の地であったことを中国の史書が示しているのです」
ここで、掲載した図をご覧頂きたい。これは、韓国の歴史研究家が自身のブログで公開した「朝鮮三国時代の勢力図」を元に本誌が再現したものだ。
注目すべきは、日本を含む東アジアの広域を「朝鮮領土」としている点だ。これは一般的な韓国人の古代史観を投影した図と言われている。前出・室谷氏が語る。