ロックバンド「ゲスの極み乙女。」のボーカル・川谷絵音(27)との“不倫スキャンダル”によって、ベッキー(31)は民放のレギュラー全10番組から姿を消すことになった。最後の出演となった1月28日放送の『ニンゲン観察バラエティ モニタリング』(TBS系)がオンエアされるや、テレビ局には抗議の電話が殺到したという。TBS関係者が明かす。
「“なぜ不倫女が堂々とテレビに出てるの!?”、“子供の教育に悪いから出さないで!”など、10分間で1000件もの抗議が局に殺到したと聞いています」(TBS広報部は「視聴者からのご意見の内容等については公表しておりません」と回答)
不倫スキャンダルの“先輩”に当たるタレントの矢口真里が、2月2日に放送された関西ローカル局の番組中、ベッキー騒動について「世の中の女性はけっこう浮気している」と発言したところ、ネットで猛批判を浴びた。矢口は自身のブログで「(ベッキーを)擁護も否定もしていない」と釈明したが、いまだベッキーや矢口に対する世間の視線の厳しさを窺わせた。
実は騒動発覚からこの間、テレビ局などに抗議の電話を掛けてきた大半は「20~40代の主婦層」(民放キー局社員)だったという。人妻たちが敏感に反応した背景について、「恋人・夫婦仲相談所」所長の二松まゆみ氏が言う。
「もし夫を奪われたら、と考えて怒った人もいるでしょうが、“禁断の恋”に突き進んだベッキーさんに対して、羨望や妬みから批判した人も少なくないと思います。
これまで多くの妻の相談を受けてきましたが、そのうち8割以上が夫以外の男性に“トキメキたい”と考えていました。妻を対象にしたあるアンケートでは、“夫に抱かれている時にほかの男性の顔を思い浮かべる”と答えた人は51%もいた。自分も興味がないわけではないが、ベッキーさんの行為は許せないという複雑な感情がクレームにがったのではないでしょうか」
一連のベッキー・バッシングの裏には、「不倫したい」人妻たちの鬱屈した本音が隠れているというのだ。その心情を都内在住の主婦・中村美里さん(仮名・39歳)はこう表現する。
「不倫願望はあっても、旦那や子供のことを考えると、その一線を越えるのはためらう。それをベッキーは“好きだから”という理由だけで相手の奥さんのことを考えずに飛び越えた。不倫ってそんな簡単なことじゃないと思うんです。でも感情のまま行動するベッキーを羨ましいと思う自分がいて、それがいっそう彼女に対する嫌悪を深くさせる。この感情を周囲のママ友に話すと皆が“わかる、わかる”と頷いていました」
※週刊ポスト2016年2月19日号