ビジネス

1718年創業老舗の洋服ブラシ 二段の白豚毛で生地選ばず

「江戸屋手植え洋服ブラシ万能タイプ『別撰』」1万2960円

「洋服をやさしくケアするには、静電気が起こりにくい天然獣毛のブラシで整えるのがいいんです」と微笑む戸田寛さんは、刷毛とブラシを扱う、享保3年(1718年)創業の老舗「江戸屋」の営業部長を務めて10年以上になる。そんな彼が自信を持ってすすめるのが、江戸屋の洋服ブラシ。その特長は“二段植毛”にある。

 一般的に、カシミヤなどのデリケートな生地には“繊細な毛先”のブラシが合うが、目の詰まったウールなどには、“しなやかでコシの強い毛”のブラシが合うとされている。

 そこで、この2つの機能を併せ持ち、どんな生地にも対応できる、新しいタイプの洋服ブラシを考案。それが、今回紹介する「江戸屋手植え洋服ブラシ万能タイプ『別撰』」(全長26×木地幅5×高さ6.5×毛丈4.7cm 重さ約120g 1万2960円)だ。

 使用している白豚毛は、馬毛など他の獣毛と比べると短くてやわらかく、毛の先端はとがっていて繊細だ。しかし、そのまま植えてしまうと目の詰まったウールに対してはコシが足りない。

「白豚毛を二段植毛にすると、一段の場合よりもコシが強くバランスのとれた弾力が生まれます。職人自らが選定したコシ、ツヤ、硬さ、すべてに満足できる毛材を使い、天然のため微妙に異なる白豚毛を1本1本調整。これで生地を選ばない万能ブラシができたんです」(戸田さん、以下「」内同)

 実際にこのブラシを使ってみると、確かに多少の力を入れても洋服にひっかからず、スムーズにケアできた。

「カシミヤやウールをはじめとする天然素材は、常に呼吸をしています。着用しているうちに、折り目や繊維の間に目に見えないほどの小さなちりやほこりが入り込み、繊維の通気性を妨げてしまいます。その結果、生地は呼吸ができなくなり、弾力を失って弱ってしまう。ですが、日々のお手入れ次第で、洋服を長持ちさせることができますよ」

※女性セブン2016年2月18日号

関連キーワード

トピックス

異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《体調不良で「薬コンプリート!」投稿》広末涼子の不審な動きに「服用中のクスリが影響した可能性は…」専門家が解説
NEWSポストセブン
いい意味での“普通さ”が魅力の今田美桜 (C)NHK 連続テレビ小説『あんぱん』(NHK総合) 毎週月~土曜 午前8時~8時15分ほかにて放送中
朝ドラ『あんぱん』ヒロイン役の今田美桜、母校の校長が明かした「オーラなき中学時代」 同郷の橋本環奈、浜崎あゆみ、酒井法子と異なる“普通さ”
週刊ポスト
現役時代とは大違いの状況に(左から元鶴竜、元白鵬/時事通信フォト)
元鶴竜、“先達の親方衆の扱いが丁寧”と協会内の評価が急上昇、一方の元白鵬は部屋閉鎖…モンゴル出身横綱、引退後の逆転劇
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された
〈不倫騒動後の復帰主演映画の撮影中だった〉広末涼子が事故直前に撮影現場で浴びせていた「罵声」 関係者が証言
NEWSポストセブン
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”川崎春花がついに「5週連続欠場」ツアーの広報担当「ブライトナー業務」の去就にも注目集まる「就任インタビュー撮影には不参加」
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
広末涼子、「勾留が長引く」可能性 取り調べ中に興奮状態で「自傷ほのめかす発言があった」との情報も 捜査関係者は「釈放でリスクも」と懸念
NEWSポストセブン
筑波大の入学式に臨まれる悠仁さま(時事通信フォト)
【筑波大入学の悠仁さま】通学ルートの高速道路下に「八潮市道路陥没」下水道管が通っていた 専門家の見解は
NEWSポストセブン
広末涼子容疑者(時事通信フォト)と事故現場
《事故前にも奇行》広末涼子容疑者、同乗した“自称マネージャー”が運転しなかった謎…奈良からおよそ約450キロの道のり「撮影の帰り道だった可能性」
NEWSポストセブン
長浜簡易裁判所。書記官はなぜ遺体を遺棄したのか
【冷凍女性死体遺棄】「怖い雰囲気で近寄りがたくて…」容疑者3人の“薄気味悪い共通点”と“生活感が残った民家”「奥さんはずっと見ていない気がする」【滋賀・大津市】
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《中山美穂さん死後4カ月》辻仁成が元妻の誕生日に投稿していた「38文字」の想い…最後の“ワイルド恋人”が今も背負う「彼女の名前」
NEWSポストセブン
山口組分裂抗争が終結に向けて大きく動いた。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
「うっすら笑みを浮かべる司忍組長」山口組分裂抗争“終結宣言”の前に…六代目山口組が機関紙「創立110周年」をお祝いで大幅リニューアル「歴代組長をカラー写真に」「金ピカ装丁」の“狙い”
NEWSポストセブン