夫と同じ布団どころか、同じ部屋で寝ることさえ嫌。世に溢れるそんな妻たちからしたら、羨ましいというか何というか…。
《こんな寒い季節、お布団に入って、夫の足を湯たんぽ代わりに自分の足を密着させるとき、ああ、結婚してよかったと思う。1人だとこんな具合にはいかないもんね。芯から冷えた足先が、徐々に温まっていくのが分かる》
1月21日、朝日新聞の連載エッセイ『ひみつのHちゃん』はこんな書き出しで始まった。執筆者は黒木瞳(55才)。一昨年4月から始まったこの連載が今、主婦の間で話題になっている。
「湯たんぽエピソードだけじゃありません。1991年に結婚した電通マンの旦那さん(59才)との夫婦生活が赤裸々に綴られているんです。毎週ドキドキしながら読んでいます」(40代女性)
例えばこんな具合。
《娘が出かけた日曜日。夫がテレビのゴルフ番組を見始めたので、「映画に行かない?」って誘ってみた。案の定、「行かない」という素っ気ない返事。「なんで?」って聞くと、「疲れたから寝る」という回答。だから私、「さっき起きたばっかりじゃない」と笑いながら早速、映画のネット予約をし始めた》
《毎年アニバーサリーに2人でやっていることは、結婚式のアルバム見ること。それから、新婚旅行のベネツィアで買った、回転木馬のオルゴールのネジを回してその音色を聞くこと》
ある時は、仕事のストレスから自宅で暴れる夫の行状も明け透けに書いている。