週間視聴率が放送開始から20%を超えているNHK連続テレビ小説『あさが来た』。その後編の見所の1つが、主人公・あさ(波瑠)と一人娘の千代による母娘バトルだ。
加野銀行の経営に意気込み、女子大設立に向けて動き出す母・あさと、すてきなお嫁さんになるのが夢という娘・千代の考えは水と油。その溝は、千代が成長するにつれて、深まっていく一方だ。千代は、あさの説得により女学校に進んだものの、いまだあさのようにはなりたくないと思っている。気になる母娘バトルの主役のひとり、千代を演じる小芝風花(18才)にズバリ聞いた。
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千代は、とにかくおかあちゃんに反発しますが、本当は大好きなんです。おかあちゃんは仕事をしていて家にあまりいなかったから、千代は子供の頃から寂しい思いをしてきました。その寂しさが、思春期になって、つい出てきてしまう。言いすぎたり、思ってもいないことを言ってしまったりするのは、寂しさの裏返しだと思っています。
だから、口では反発していても、心の中ではおかあちゃんを嫌いではないと視聴者のかたに思ってもらえるような演技を心がけています。
おばあちゃんやはつおばさんみたいな優しいおかあちゃんになりたいと言っていますが、心の底では、おかあちゃんが大好きで誰より尊敬しているんです。娘に尊敬されているんだから、あさはおかあちゃん失格ではないと思います。
私自身は母と仲がよくて、なんでも話し合うので反発したことがないんです。寂しさも感じたことがないので、台本を読み込んで、想像を働かせてお芝居にのぞんでいます。
20週(2月15~20日)の放送では、千代の寂しさを初めてはっきりおかあちゃんに伝えました。千代はおかあちゃんに「うちは好きにさせてもらったから、あんたもそうしたらよろし」と言われます。その言葉を千代は「あんたなんか知らん」と突き放されたという意味で受け止めてしまい、それまで重ねてきた寂しさが一気に爆発してしまいます。
このシーンが台本で8ページくらいあったと思います。それ以降、おかあちゃんと千代との関係性がちょっと変わっていきます。少しずつ成長する千代とおかあちゃんを見ていただければと思います。
※女性セブン2016年3月3日号