NHK・Eテレの長寿番組『おかあさんといっしょ』で、20代目の「うたのおねえさん」を務めてきた三谷たくみ(29才)がこの春、番組を去ることになった。在任8年は史上最長記録だ。
卒業会見では涙ながらに「やり切れたかな。(これからは)ゆっくり過ごそうかと思っています」とはなした、たくみおねえさん。子供たちだけではなく、早くもお母さんやお父さんの間で「たくみおねえさんロス」が広がっているという。
「笑った時のえくぼがかわいくて声もキュート。出勤前の夫も、たくみおねえさんの笑顔とアニメ声に癒されていたみたい(笑い)。寂しくなりますね」(30代主婦)
「近所のママ友の間では“30才強制引退説”も。まだたくみおねえさんは続けたかったんじゃないかしら」(20代主婦)
芸能界にもファンが多い。大泉洋(42才)が映画の舞台挨拶で「今いちばん会いたい人」にたくみおねえさんを指名すれば、生田斗真(31才)もバラエティー番組で、姪と一緒にテレビを見ていたら「どんどん好きになっちゃって」と明かし、番組でのゲスト共演を熱望したが叶わなかった。
「うたのおねえさんは『おかあさんといっしょ』以外の番組には、たとえNHKでも出演できない決まりです。イメージが大切なポジションですし、とにかく多忙なんです」(NHK関係者)
そのふんわりやわらかな印象からは想像もできないほど、うたのおねえさんは超激務だ。月曜から水曜が収録、木曜が次週のリハーサルで、金曜が歌の録音。さらに週末は地方へ出かけて番組のコンサートに出演。1週間休みなく働きづめだが、どんなに疲れて体調が悪くても、笑顔を絶やすことはできない。
「子供たちと共演するコーナーが多いですが、子供たちは台本通りに動いてくれるわけじゃない。おねえさんたち出演者が細かく子供たちに気配りしたり、がまんしたりして、収録を進行させる努力には本当に脱帽です」(前出・関係者)
その上、うたのおねえさんにはさまざまな厳しい掟があるという。たとえば「海外旅行の禁止」。代わりがいないから、事故や悪天候で帰ってこられなくなると困るという理由だ。同じように、けがや事故が怖いので車の運転やスポーツもNGだという。
「どんな時も子供たちの憧れ、お手本でなければいけません。派手なネイルやピアスは禁止だし、歩き食いも禁止。品がないですからね。スキャンダルも御法度なので、恋愛も結婚ももちろん禁止です」(前出・関係者)
アイドル以上といえるほどストイックに『おかあさんといっしょ』を最優先にした生活ながら、収入はそれほど恵まれてはいないそうだ。
「NHKの規定で契約社員扱いなので、おそらく月給のベースは30万円ほどだと思います」(別のNHK関係者)
そんな生活を、笑顔で8年間も続けたたくみおねえさん、これまでお疲れ様でした。
※女性セブン2016年3月3日号