週間視聴率が放送開始から20%を超えているNHK連続テレビ小説『あさがきた』。その後編の見所が、あさと一人娘の千代との母娘バトルだ。千代を演じるのは、小芝風花(18才)。
小芝は「東洋のベニス」と呼ばれ、中世貿易港として栄えた大阪府堺市の出身だ。『あさがきた』撮影現場やその裏側についてさまざま語ってくれた。
「撮影に入ってわかったんですが、今と明治時代とでは、関西弁が違うんです。慣れ親しんでいる関西弁が使えないんです。
例えば、私のことを“うち”って呼びますけど、そのイントネーションが今と違う。関西弁が体に入っている分、余計に難しくて苦労しています」
2012年に女優デビュー。2014年3月には、映画『魔女の宅急便』に主演して世間の話題を集めた。この映画でブルーリボン新人賞を獲得。女優という仕事への興味が一層強くなった。
「私もあさ役のオーディションを受けて、最終選考まで残っていたんです。落ちた時は、本当に悔やしかったです。でも放送を見たら、波瑠さん(24才)が本当にあさそのものだったんです。『なるべき人がなるんだな』と納得しました。娘の千代役でお話をいただいた時は、すでに人気ドラマとして話題でした。そんなドラマに出演できるうれしさと同時に不安が募りました」
千代は、少女時代を鈴木梨央(11才)が演じるなど、赤ちゃんから成人までさまざまな女優が演じた。小芝の出演は17週から最終週まで予定されている。
「千代は幼い頃からの成長過程が丁寧に描かれてきたので、私の演じる千代が、みなさんにも千代として認めていただけるか、とても怖かったです。でも、そんな不安を吹き飛ばすほど加野屋のみなさんがあったかかったんです。
波瑠さんや玉木宏さん(36才)は、私が一日でも早く千代に慣れるようにと、撮影の空き時間にも『千代、千代』って話しかけてくださるんです。『何かあったら、何でも相談するんだよ』と言ってくれて。だから、私も『おとうちゃん』『おかあちゃん』と呼んでいます。ふたりとも、普段からあさと新次郎みたいなんですよ。おかあちゃんが何か変なことを言うと、おとうちゃんが突っ込んでいます(笑い)。
先日も、おかあちゃんがずっと両手を真横に伸ばしていたので不思議に思って見ていたら、おとうちゃんが『ほら、あほやなって顔して千代が見てんで』って。今日は撮影が終わったら、おとうちゃんとおかあちゃんと、それからみんなで焼き肉に行くんですよ。おとうちゃんとおかあちゃんが音頭をとってくれたみたいです。本当に家族みたいです」
※女性セブン2016年3月3日号