清原和博容疑者が覚せい剤取締法違反容疑で逮捕されたことで、思わぬとばっちりを受けたのがものまね芸人のリトル清原(44才)だ。リトルはFacebookで、仕事のキャンセルの連絡がたびたび入っていると明かしており、今後の仕事への影響が心配されている。
「覚せい剤で逮捕という事件の質から考えて、清原の名前が出るリトルはさすがにテレビなどでは起用しにくいでしょう。営業でも、学生のいる学園祭に出るのは微妙だし、プロ野球関連のイベントも無理。しばらく影響は避けられません」(スポーツ紙芸能担当記者)
今回の件で、リトルのように特定のひとりだけのものまねをやっている芸人のリスクが明らかになった格好だ。
「リトルのケースのように、“本物”の活動状況がものまね芸人の人気に影響することは珍しくありません」(放送作家)
鳩山由紀夫元総理のそっくりタレントとして活動した鳩山来留夫は、民主党が政権獲得直後から、政治バラエティーなどに引っ張りだことなった。しかし、人気は次第に下降。鳩山内閣の支持率低下とともに露出は減っていき、内閣の退陣が決定打となり、テレビから消えた。2010年6月には鵯来留夫に改名するものの、一切、話題にならず。2011年以降、ひそかに鳩山来留夫に戻し、いつの間にか鳩山クルオに微妙に改名している。
「最近は、鳩山元総理似キャラをやめ、顔が似ているというだけで有吉弘行のものまね芸人として活動を始めています。昨年、有吉とも共演して本人から“公認”をもらいましたが、その後、仕事が増えたという話は聞かないですね。有吉の人気にもかかわらず、彼の人気が出ないのはもはや面白くないからとしか…」(前出・放送作家)
もちろん、逆に”本物”が注目を集めれば、それによってものまね芸人のほうに仕事が舞い込むケースも少なくない。鳩山クルオも政権交代のときは仕事が急増している。また、福山雅治のそっくりネタで知られるみっちーの元には、福山が結婚した際に取材が殺到した。みっちーがテレビで、福山になりきって本人のラジオでの結婚コメントを読み上げることもあったほど。
イチローのものまねをやっているニッチローは、イチローの活躍がそのまま仕事につながることもしばしばだ。イチローがマリナーズからヤンキース移籍した際には、ニッチローがユニフォームをヤンキースに変えただけでニュースに。日米通算4000本安打達成のときは、マスコミ各社がなぜかニッチローにコメントを求めたこともあった。
浮き沈みが激しいといわれる芸能界のなかでも、自分以外の人の人気やニュースが本人の活動にこれだけ影響するのも珍しい。特定のひとりのものまねをやっている芸人は、“本物”の活躍を誰よりも応援しているかもしれない。