「金帰火来」とは、国会議員の生活スタイルを表わした永田町用語だ。
議員たちは毎週、金曜日の本会議が終わると一斉に選挙区にトンボ返り。土、日、月と地元の祭りや運動会、支持者の冠婚葬祭などをフルにこなし、火曜日の朝、東京に戻る。そうした地元活動のために、国会では、議員に新幹線グリーン車乗り放題のパス券や月4往復分(最大)の航空券を無料支給し、月曜日はできるだけ委員会の審議日程を組まない慣例まである。だが、最近の自民党若手議員の行動パターンは様変わりしている。
「うちのセンセイは週末戻ってきても“用事があるから”とすぐに東京に戻ってしまう」
そうボヤくのは北関東の地方議員だ。西日本の代議士の地元を支える後援者からはこんな声も聞かれる。
「地元に戻っても大きな祭りにも顔を出さない。フェイスブックやブログに写真を上げるのは熱心だけど」
では、地元に帰って何をしているのか? 地元活動を不倫密会のカムフラージュに利用していたのが「ゲス不倫」を『週刊文春』に報じられ、議員辞職に追い込まれた宮崎謙介・前代議士(京都3区)だ。
育休宣言で脚光を浴びた宮崎氏は妻の金子恵美・代議士が出産する6日前(1月30日)、選挙区の京都に戻った際に東京から呼び寄せた元タレントのA子さんを自宅に泊め、翌日、何食わぬ顔で京都市長選の応援に回った写真をブログにアップしていた。
驚かされるのは女性に対するマメ男ぶりだ。国会会期中にもかかわらず宮崎氏は毎日、A子さんにLINEで〈私のど真ん中はソナタ〉などとメッセージを送り、A子さんはテレビ番組で「1日にLINEが400通以上の時もあった」と明かした。