「中国はボールペンのボールすら作れない」。中国の李克強首相が今年初めのある会議で語った言葉がネット上で大きな話題を呼んでいる。「言われるまで知らなかった」や、「原子爆弾は作れるのに、ボールペンのボールすら作れなかったのか」「日本製のボールを使っているのに、当の日本は原爆は作れない」などとの書き込みが見られるなど、さまざまな反応が出ている。北京紙「新京報」が報じた。
李氏は会議このように発言していた。
「中国は昨年、鉄鋼が生産過剰だったが、それでも高品質で特殊な鉄製品を輸入しなければならなかった。我々はまだまだ生産の質を高める能力が備わっていないのだ。例えば、ボールペンのボールすら現在、輸入に頼っているのだ。これは今後、調整していく必要がある」
この発言についての同紙の補足説明によると、中国では年間400億本近くのボールペンが製造されているが、1本当たりの利益は1分(1元の100分の1=約2銭)にもならないという。それは、ボールペンのボールなどの部品は日本が製造したものを輸入しているからだ。
李氏は中国が今後、製造大国として世界で生き残るには、独自の技術による、独自の製品を生み出す必要があることを強調しているのだ。李氏が嘆くのも無理はないのだが、ネットでの反応が面白い。
「作れないのではなくて、作らないのだ。なぜならば、あまりにも利益が小さすぎるからだ」とか「中国にとって、ボールペンのボールなんかよりも、ロケットや高速鉄道をつくる技術の方が重要だ」これらは、どちらかというと“負け惜しみ”派のコメント。
次は「李克強は中国の首相なのに、中国がお嫌いのようだ。だったら、ボールペンのボールを作れる国へ行ってしまえ」「でも日本は核爆弾一つ造れないけどね」「日本製品のボイコットを叫ぶ人々は、使い捨てライター(100円ライター)やボールペンすら使えなくなるね」といったものもあった。