五代なき後も高視聴率を連発している、NHK連続テレビ小説『あさが来た』。“後半戦”を盛り上げているニューフェースの一人が、宮崎あおい(30)演じるはつの長男・眉山藍之助役の森下大地(17)だ。ディーン・フジオカ(35)演じる五代友厚が他界した翌日の放送回(1月23日)に初登場して以降、実業家を目指す若者を好演している。
森下は昨年放送されたドラマ『残念な夫。』(フジテレビ系)にピアノバーの店員役として出演するなどしていたが、これまで目立った役はなくほとんど知られていない存在だった。それが今回の藍之助役でプチブレイク。
イケメン評論家の沖直実さんは、森下の魅力をこう語る。
「中高年の視聴者の間では“国民的息子”になりつつあります。天真爛漫で、知的で、育ちの良さを感じさせます。息子にしたい、もしくは娘の彼氏にしたいと思わせるタイプ。バイオリンや合氣道、テニスなどの経験もあって、まさに現代っ子なんですが、それを全く感じさせずにドラマの時代に馴染んでいる。藍之助の役にピッタリ嵌まっています」(沖さん・以下「」内同)
知性が伝わってくるのは当然のことかもしれない。森下は将棋の森下卓九段(49)の長男なのだ。このことが明らかになったのは、今年1月のことだった。今回、大役を得たことで公表に踏み切ったという。
森下が俳優の道に進もうと決めたのは中学3年の時。この時に両親のバックアップがあったのかと思いきや、森下は親に内緒で芸能事務所のオーディションに応募している。
「自分の意思で物事を決める芯の強さがあるので、これからの成長も楽しみです。まだ経験は浅いけれど、同じ事務所のあこがれの先輩、玉木宏さんも近くにいるのでこの作品では大きな刺激を受けていると思います。心配な点を挙げるとすれば、藍之助があまりにも嵌まりすぎ、次の作品で『藍之助』のイメージから脱却するのが大変かも。今は素朴な少年という感じですが、これからいろんな壁を乗り越えて大人になったとき、どんな俳優さんになっているかとても楽しみです」
父とは違う道に進んだ森下の、次の一手に注目だ。