株式市場が乱高下する中で、投資妙味が高いのが中小型株。全体相場の下落に逆行して値上がりする銘柄も少なくない。では、今後の注目銘柄にはどんなものがあるのか。ケイ・アセット代表・平野憲一氏が解説する。
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日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)が大きく下げた中でも、新興市場の株価指数の下げは軽微だった。中小型株に狙いを定めてきた投資家は、それほどダメージを受けていないはずだ。それどころか、日経平均が急落している中で値を上げた中小型株も少なくない。今後も業績を精査し、成長が拡大すると思われるIT関連などの中小型株を中心に狙った方が得策ではないか。
そうした中で個別銘柄に目をやると、メール配信システムを主力に手がけるエイジア(東証マザーズ・2352)に、今年大化けがあると期待している。足元の業績は快調で、2016年3月期の第3四半期累計決算は売上高が前年同期比9.2%増の8億2400万円、営業利益が同27.7%増の1億5300万円となった。通期業績も売上高は前期比9.6%増、営業利益は同23.2%増を予想している。
同社は、大手企業を相手にインターネットを使った販売促進サービスを提供し、メールを使った販促ソリューションに強みを持つ。
昨年11月には、富裕層や中間所得層が拡大するマレーシアでの事業強化を狙って、地元のマーケティング支援企業を買収。さらに、ビッグデータ解析や人工知能開発のメタデータ(未上場)と資本・業務提携し、ネットから手紙が送れるウェブサービスを展開するデジタルポスト(未上場)とも業務提携するなど、次なる成長戦略も着々と進めている。
そこから生み出されるサービス戦略は、今後大きく伸び、業績も年率2割、3割と急速に拡大していくと見ている。
※マネーポスト2016年春号