最終回(4月2日放送)まで、残すところあと1か月を切ったNHK連続テレビ小説『あさが来た』。あさの父・忠興(升毅・60才)が女子大学設立に理解を示し、土地の寄付まで申し出てくれたことで、あさが目指す日本初の女子大学はいよいよ目前だ。
初回21.2%と高視聴率を記録。これまでの最高視聴率は27.2%で今世紀2位をマーク。平均視聴率は22週連続で20%超え、と絶好調のままラストスパートに入った。
ここまで人気となったのは、もちろん、玉木宏(36才)演じる「新次郎」にキュンとしたり、“おディーン様”との異名もついたディーン・フジオカ(35才)演じる「五代様」に夢中になったり、がむしゃらに夢を追いかける「成澤」(瀬戸康史・27才)を見てほほえましくなったり、私たちの心をわしづかみにするような魅力的な男性たちがたくさんいたことが要因だったのは間違いない。
だけど、イケメンがズラリと並んでいるだけじゃあ、ここまで夢中にはなっていない。『あさが来た』は波瑠(24才)演じる「働く女性の一代記」のようにいわれているが、はつ(宮崎あおい・30才)、千代(小芝風花・18才)、よの(風吹ジュン・63才)など、年代も性格も、生き方も全く違う女性たちが、精一杯に時代を生き、“置かれた場所で咲いている”こと。これこそが、私たちの心をつかんで離さない理由なのだ。
朝ドラ評論家の田幸和歌子さんが言う。
「原案だと、ヒロインのエネルギーにみんなが圧倒されて、ヒロインを見守っていくという形ですが、ドラマで描かれているのは圧倒的に強い女性ヒロインではありません。やわらかく、迷いもあるように描写されています。それに加えて、“女性の幸せってひとつじゃないよね”というメッセージが、複数の女性キャラクターを通じて伝えられている。そこが共感を得られやすいポイントだと思います」
男性と同じように、第一線で商売に夢中になったり、家のことだけを考え、夫に尽くし寄り添ったり、姑に冷たくされながらも必死で耐えて家を守ったり──共感し、夢中になるキャラクターは、人それぞれ。
そこで女性セブンは女性400人に緊急アンケート調査を行ったところ、共感できる女性ナンバーワンに輝いたのは「あさ」。一方、共感できないという声が多かったのは「菊」(萬田久子・57才)だった。
※女性セブン2016年3月24日号