さらしに鉢巻き姿で臼を持って登場する小野まじめと、エプロンを身につけて杵を運ぶせんちゃんからなる、お笑いコンビ・クールポコ。芸歴15周年を迎えた2人は、意外にも、新たに日本の伝統芸に磨きをかけているという。新境地を開くクールポコに話を聞いた。
――臼と杵ネタ以外に、新ネタをやる予定は?
せんちゃん:新ネタではないのですが、傘回しを始めました。ぼくたちの服装が紅白なのでめでたい繋がりで、2年前から2人で練習してるんです。
小野:回しているのは、球とか升とか。
せんちゃん:江戸太神楽の師匠が、教室を開いているんです。誰でも参加できるところで、会社のパーティーでやりたいからというサラリーマンとか、おじいちゃんから子供まで、いろんな人が来ていました。
小野:ぼくらは週1で1年間通ってなんとか習得しました。
――なぜ傘回しを始めたんですか?
小野:ぼくたちに合ってるかなと思って。
せんちゃん:和芸ということで、年をとってもできそうですし。
小野:番傘は職人さんが手作りするもので、3万円でした。お互い1本ずつ持ってます。壊れやすいので、慎重に扱っています。
――ちなみに臼と杵は、いくら?
せんちゃん:ネットのオークションで、臼は中古で1000円で、杵は新品だったから2500円くらいでした。重さは、臼が約30kg、杵は約3kgなので、移動のときは大変ですね。
――傘回しを始めて、披露宴などの余興は増えました?
小野:友達とか、友達の知り合いに頼まれることが増えましたね。事務所にウエディングの活動のサイトができて、一番最初に営業に行ったのはぼくたちでした。
せんちゃん:傘回しをすると、餅つきのネタより盛り上がることもあるんです(笑い)。だいたい、餅つきネタの後に、傘をやります。升を回して終わりです。四角いから、難しそうじゃないですか。
小野:金輪っていう鉄の輪っかみたいなものがあるんですけど、それは技がいっぱいあるので、実はそっちのほうが難しいんですけどね。
せんちゃん:披露宴ならではということでは、新郎新婦にまつわるネタをやることがあります。暴露ネタですね。新郎の「やっちまった」ネタを聞いて、披露します(笑い)。
――傘回しは今後も続けていきますか?