個人投資家の間で人気が高まっている「株主優待」は、権利確定日に一定数以上の株を持つ株主に対して、企業側から贈られる「プレゼント」だ。ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏が、最新の株主優待情報について解説する。
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長期保有を決め込む優待投資家でも、年初からの株安には心中穏やかでいられなかっただろう。値動きの激しい相場の中で、現在保有中の銘柄と運命を共にする価値があるか、これを機に改めて検討してはどうだろうか。
優待を新設したり拡充する企業はどんどん増えており、過去に魅力に感じた優待が今も相対的に有利とは限らない。特にクオカードなどの金券類やカタログギフト、米などの優待を持つ企業はどんどん増えており、優待内容は同じでもより魅力的な銘柄が登場しているかもしれない。
また、万一業績が悪化すれば、優待廃止のリスクも高まる。優待狙いであっても決算には目を通し、必要に応じて銘柄の入れ替えや、下落した場合の損切りラインを検討しておこう。
さて、今シーズンは3月の期末に向けた優待新設ラッシュとなった。新規組はクオカードが圧倒的に多いが、自社サービスや製品の優待も登場している。一般的には額面が同じであれば、金券よりも自社サービスや製品のほうが企業の負担は少ないことも、頭の片隅に置いておくといいだろう。
以下、新規優待のクオカードの例を幾つか紹介しよう。
【会社名:最低単元株数保有時にもらえるクオカードの金額】
・ジェイコムホールディングス(東証1部・2462):1000円
・エストラスト(東証1部・3280):2000円
・丸尾カルシウム(東証2部・4102):1000円
・早稲田アカデミー(東証1部・4718):1000円
・ジーテクト(東証1部・5970):1000円
・三機サービス(ジャスダック・6044)1000円
・日本コンセプト(ジャスダック・9386):1000円
・アドヴァン(東証1部・7463):500円
※マネーポスト2016年春号