女性の健康や美において、重要な役割を果たす女性ホルモン。あまり知られていないが、女性ホルモンはダイエットの鍵となるという。『キレイの秘訣は女性ホルモン』(小学館刊)の著者である産婦人科医、モデル、タレントの丸田佳奈さんが解説します。
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ダイエットの効果が出やすい時期をご存じでしょうか? それは生理後。生理前の体の不調がなくなり、代謝が上がっているため、同じ運動量でもカロリーの消費が増えます。ウオーキングやエアロビクスなどの有酸素運動をすると、体の引き締め効果が高まるでしょう。
一方生理前は、プロゲステロンという女性ホルモンの影響で、体がむくみ、体重が増えます。腸の動きも悪くなるため便秘にもなりがち。食欲が急に出て、甘いものを無性に食べたくなる人もいるはず。本人は太ったように感じますが、これらは生理周期からくる水分の増加による一時的なもので、生理が終われば必ず元に戻ります。
ダイエットをしている場合、こうした事情を知らないと、効果が表れないためにどうしても焦ってしまいがち。だからといって、無理な食事制限をしたり、ダイエット食品を過剰に摂ったりすることは禁物。体に過度の負担をかけることになります。
生理前は精神的にも不安定になりやすい時期。体重を維持する期間だと割り切ることが、ダイエットを長続きさせるコツです。
やせるためにいちばん大事なことは、摂取カロリーよりも消費カロリーを大きくすること。この状態をどうやって作り出すかが問題となります。食事制限のみで行おうとする人がとても多いですが、これは大間違い。筋肉量が減るので、やせてもしわやたるみが増えるだけでなく、基礎代謝が下がり、低エネルギー状態に体が慣れようとするため、将来的に太りやすくやせにくい体を作る原因になります。
医学的に無理のないダイエットは、1か月間で体重の5%以内です。体重60kgであれば最大3kgですね。このペースで継続することが、理想的なダイエットなのです。
効果的で、長続きし、リバウンドしにくいダイエット方法は、やはり食事と運動の組み合わせ。成人女性の1日の必要摂取カロリー(デスクワーク等の軽労働の場合)は、身長などにもよりますが、最低でも1400kcalといわれています。ダイエット中であっても、1日1400kcalを下回らないようにしましょう。
撮影■アンディ・チャオ
※女性セブン2016年3月24日号