昨年末の米国の利上げを引き金として年初から世界的株安が続いたが、今後、米国の金融政策が再転換されるようなことがあれば、日本株の大反騰も期待できる。そうしたなかで大きなリターンを狙うには、どんな銘柄に投資すればよいのか。グローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏が、爆騰期待の新興株トップ3を紹介する。
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日本株が反転する可能性があるとはいえ、何でも上がるというわけではなく、銘柄選別はこれまで以上に目を凝らす必要がある。大きく分けると、外需は米利上げなど政策の影響を受けやすく、上ブレは望みにくい。そうなると注目は、内需関連。なかでも急成長が期待できるネット関連やバイオ関連をはじめとする新興企業のなかから1年で株価倍増も狙えるような爆騰銘柄が浮上しやすい。
そこで、「今期予想ROE(株主資本利益率)」や「利益成長率」といったファンダメンタルズに優れ、チャート的に株価推移がよいもののなかから企業内容などを吟味して厳選。爆騰期待のトップ3を紹介しよう。
筆頭は、セプテーニ・ホールディングス(ジャスダック・4293)だ。ネット広告代理店で、モバイル事業の売り上げが拡大しており、なかでもフェイスブックやツイッターといったソーシャルメディア向けの広告が膨らんでいる。
同事業では、従来のバナー広告からインフィード型広告(コンテンツの間に表示される広告)へのシフトが進み、そこに強みを持つ同社は、昨年12月から「Yahoo! JAPAN」のインフィード型広告の運用をスタートするなど、契約する広告主も拡大している。
業績は好調で2ケタの増収増益が続くうえ、そもそもネット広告はまだ規模が小さいため、まだまだ成長の余地は大きい。
2位には米国に本拠を置くバイオベンチャーのアキュセラ(東証マザーズ・4589)を挙げたい。実は同社は、今期も赤字幅が拡大する見通しで、今期予想ROEもマイナスとファンダメンタルズは決してよくない。
しかし現在、莫大な需要が見込まれる加齢黄斑変性治療の飲み薬「エミクススタト」を大塚製薬と共同開発中で、その臨床試験結果が6月以降に出る予定だ。それをクリアすれば、1~2年で最終的な臨床試験を行ない、上市される見通しで、それまでは収益が上がらないのも無理はない。ただ画期的な新薬の上市など好材料が出てくれば、売上高は一気に数千億円規模、株価も数十倍に膨らむのがバイオ関連株の特徴でもある。
株価は今年に入ってから急騰したが、それでも2年前の新規上場時の公開価格(1800円)を下回る水準だ。臨床試験をクリアすれば、中長期的には数十倍に化ける可能性のあるモンスター株だと見ている。
3位のアイスタイル(東証1部・3660)は化粧品の口コミサイト「@cosme(アットコスメ)」を運営し、化粧品市場に旋風を巻き起こしている。
圧倒的な数の口コミがビッグデータとして蓄積され、それを参考に化粧品を選び、購入できる仕組みで、それらの口コミは化粧品メーカーでは収集しにくいため、消費者にとってもメーカーにとってもメリットがあるプラットフォームとなっている。業績も好調で、今期は130%以上の増益を予想。中国をはじめアジア展開を加速しており、中長期的な見通しも明るい。
※マネーポスト2016年春号