ライフ

小島慶子 男性の資産で賄ってもらうことを不安視している

女の幸せについて語る工藤美代子さん

 バブルがはじけて不況を生きてきて、何より30年分、私たちは年を取って、「幸せの形」もあの頃とは随分と変わったのではないか。だからもう一度、考えてみたい。幸せってなんだろう。幸せは何処にあるのか――このたび、人生をリセットして「後妻という生き方」を選んだ女性たちをルポした『後妻白書 幸せをさがす女たち』を上梓した作家の工藤美代子さんと、タレントでエッセイストの小島慶子さんが、「男と女」について本音で語り合った。

工藤:小島さんは美しく、IQが高く、しかも発信力をお持ちです。後妻になった人たちは、特に美人というわけではないんですよ。自分で気をつけてエステに行ったり、ヒアルロン酸の注射を打ったり、着るものに気を配っているからきれいに見えるんですね。

小島:それも頭を使う作業ですよね。

工藤:それと気合。後妻は気合だと思いました。

小島:何に対する気合ですか?

工藤:自分はいい女だと信じる気合です。年を取ってくると、自分は魅力的だと思えなくなってくるんです。どこへ行ってもおばあさんという顔で見られるし、男の人から食事に誘われることもなくなります。でも、後妻に行った人たちは私みたいに卑屈にならない。私はいい女よ、大丈夫って気合を入れていると、不思議なもので、彼女をいい女だと見る男が現れるんですね。

小島:自分のマーケットがどこにあるのかを掴んで、マーケットの方から自分に近寄ってくるように工夫するのは、とても知的な作業ですよね。ものすごい欲望がないとエンジンが動かないけれど。

工藤:私はよく考えるんですけど、大きな競技場があって、みんなが走っている。素敵な人が食事に誘ってくださっても、その人の周りで女たちが大勢走っていると、彼女たちと競争してこの男を手に入れるのは絶対無理と思ってしまうんです。

小島:私も工藤さんと同じで、無理。だから自分で稼ごうと思ったんです。お金のことをまったく考えないですむ人生だったら、と夢想することはありますが、それを男の人の資産でまかなってもらうことが、私の場合は不安なんです。人を信じていないので。

工藤:ああ、そこが世代の違いですね。私は自分に贅沢をさせてくれる男についにめぐり会わずに人生が終わるなんて、つまらない生涯だなと。

小島:そんな、こんなにたくさんのご本を書かれているのに。

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン