日曜朝の情報番組対決が白熱している。放送開始から15年目を迎える『サンデー・ジャポン』(TBS系)が長らく同時間帯1位を死守してきたが、最近になって『ワイドナショー』(フジテレビ系)が猛追している。一昨年4月に『笑っていいとも!増刊号』の枠を引き継いだ当初は視聴率5~7%台だったが、今年2月14日には番組史上最高の11.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下同)を記録。2月は4回中3回で2ケタをマークし、好調に推移している。芸能記者が話す。
「芸能界の重鎮となった松本人志のコメント力が視聴者を惹き付けている。毎週のようにその意見がネットニュースに取り上げられ、ここに来てその効果が現われているのではないでしょうか。他のワイドショーでは見られない中居正広や指原莉乃などの芸能人コメンテーターの効果もあるでしょうし、すっかりボケキャラになった前園真聖も松本が良い味を引き出しています」
2月7日には、10.3%を叩き出し、『サンジャポ』にわずか0.1%差と肉薄。だが、あと一歩の壁がなかなか破れず、同時間帯1位には立てていない。テレビ局関係者が話す。
「時事ネタを扱う番組なのに、生放送ではなく事前収録なのが痛い。特に今年はベッキーの不倫、SMAPの解散騒動、清原和博の逮捕など話題が多いので、生放送か収録かは数字に大きく響いてきます。たとえば、2月14日の『サンジャポ』には、狩野英孝と恋愛騒動の渦中にあった加藤紗里が生出演し、番組史上2位の視聴率15.1%を獲っています。仮に『ワイドナ』に収録で出ても、生の面白さには勝てません。この日『ワイドナ』も11.6%を獲っていますが、もし逆に『ワイドナ』に生で加藤紗里が出ていれば、数字自体も逆転していたかもしれません」
『ワイドナ』は松本人志を始め、MCの東野幸治など売れっ子タレントが出演しているため、スケジュール調整の面でも生放送化は困難な状況が続いているようだ。
「もともと、深夜帯で始まった番組で、『笑っていいとも!』の終了があったため日曜10時台に移った経緯がある。松本にしても東野にしても長寿番組を持っており、そちらの時間を移せないし、他の大物ゲストを含め、日曜朝のスケジュールが合わない。ただでさえ注目を集める松本の発言に『生放送』という付加価値がつけば、視聴率で『サンジャポ』を抜く可能性は大いにあると思います。生放送を実現できるかどうかが、最大の鍵ではないでしょうか」
同じ系統の番組が同時間帯で勝負をする。日曜朝にテレビの活気が戻ってきた。