中国の最高指導者、習近平国家主席(62)は黒々とした髪の毛をポマードで固めて、いつも7・3分けにして髪形を決めているが、実は白髪を染めていることが分かった。日ごろは黒々とした髪の毛で、若さを強調している習氏だが、中国共産党のトップに就任してすでに3年半だけに、「最高指導者として苦労やストレスによって白髪が増えたのではないか」と話題になっている。
習氏の「白髪説」は、習氏が2007年に上海市党委書記を務めていた時から習氏をよく知っている朱雪芹・上海市人民代表大会(市人代)代表が中国国営の中央テレビ局のインタビュー番組で暴露したことから分かった。
習氏が3月の全国人民代表大会(全人代=国会に相当)で、上海市の分科会に出席した際、朱氏が習氏の頭髪の右側部分に密集していた白髪の束を発見したという。
朱氏は「習主席が上海市党委書記時代にほとんど毎日、習氏に会っていたが、白髪を見ることはなかった。それが、今回の全人代では部分的だが白くなっており、習主席も日ごろの激務で苦労されているのだなと感じた」と述べている。
これを報じた英BBCは、中国の最高指導者の場合、頭髪に特徴があると指摘。若くて白髪頭になり『国父』と呼ばれた周恩来首相、「建国の父」である毛沢東は髪の毛の生え際が後退するなど、「激務が、頭髪に影響しやすいのでは?」と分析している。
習氏に次ぐ中国共産党序列ナンバー2の李克強首相は、白髪染めは使っていないものの、会議で演説を読む際、頭を下げると、頭頂部のつむじの周辺の頭髪が薄くなっている部分が見える。
また、汚職などで逮捕、起訴されて、有罪になった周永康・元政治局常務委員は現役時代、黒々とした毛髪が特徴的だったが、裁判で現れたときは、頭髪は全面的に白髪だった。現役時代には染めていたのだろうが、獄中では白髪染めが使えないのだろう。
温家宝元首相や胡錦濤元主席もやはり黒い髪の毛が特徴的だったものの、2008年の四川大地震の際、被災地に数日間とどまり、救援活動を指揮した際、日増しに白髪が増え、最後には真っ白に変わっていた。これの被災地での不眠不休の救援活動では、白髪染めを使うどころではなかったことがうかがえる。