現在放送中のNHK大河ドラマ『真田丸』(毎週日曜20時~他)で、主人公信繁の義兄・小山田茂誠を演じる高木渉(49才)。初登場以来、そのインパクトの大きさから「この人は一体誰?」と彼の名をネットで検索する人が急増。
テレビドラマに出る俳優としては新人だけれど、実は声優としてはアニメや海外ドラマの吹き替えなどで活躍する“名優”だった。今回は知られざる“茂誠さま”の素顔に迫ってみました。
「よくね、テレビの印象と違うって言われるんですよ、アハハハハ」
と何かにつけて豪快に笑う。大河で見せる神妙な面持ちとは打って変わって、普段はとてもひょうきんな性格のようだ。大河を通してお茶の間でブレイクを果たしたことをたずねてみると…。
「すごくうれしいです。やっぱり三谷(幸喜)さんの脚本のおかげですね。人間ドラマが面白くて、いつも次の台本が出来上がるのが楽しみなんです。NHKのスタッフさんの素晴らしい仕事ぶり、そして主演の堺(雅人)さん、(大泉)洋さん、草刈正雄さん、草笛光子さん、高畑淳子さん…、他にも数えきれないほどのベテラン俳優の皆さんとご一緒できるからこそ、50才を目前にしたぼくでも“新人”でいられるんです」
堂々とした演技からは信じられないが、意外にも本格的な実写の映像作品は初めて。
「20代のころにテレビ神奈川で小学生向けの番組をやっていたことはありますが、それ以外はずっと声優の仕事が中心。あとは仲間と立ち上げた劇団などで舞台公演をずっとやっていました」
そんな中、ひとつの転機が訪れた。2014年から放送された三谷幸喜脚本の人形劇『シャーロック ホームズ』(NHK)でジョン・H・ワトソンの声を担当したときのことだった。