色気は売っても心までは売ってはいけない──こんな133の警句が並ぶ冊子が話題だ。大阪・北新地社交料飲協会の初代理事長(故人)が1980年に作った「ホステス心得帖」は昨年11月に再出版され、版を重ねている。男が読んでもためになる「お水の教科書」から、「べからず集33ヵ条」の章を紹介しよう。(全10回・最終回)
(1)腕を組む。
(2)イスの背に深くもたれる。ふんぞり返る。
(3)くわえ煙草。
(4)ゲップ。
(5)タバコの灰をポンポンとはたいて落す。
(6)タバコをつけっ放しにして、灰皿にいつまでも置く。
(7)灰皿を取り替えない。
(8)タバコを吸わない人の前で、煙突のごとく吸う。
(9)音をたてて、飲む、食べる。
(10)マッチの火をそのまま吹き消す。
(11)オードブルの下品なつまみぐい。
(12)食べ物をほおばって食べながら、喋る。
(13)時刻の質問に、正確に答えない。
(14)ラスト後に、お客様をアッシーにして負担をかける。
(15)ホステス同士の勝手なお喋り。(お客様の前で)
(16)チップを露骨に欲しがる。
(17)他の席のお客様の批評をする。
(18)グチ話。
(19)お客様の家庭のことを根掘り葉掘り訊く。
(20)どうせホステスだからと卑下する。
(21)テーブルの上にひじをつく。
(22)口臭がくさい。
(23)お客様が帰ったあと、そのお客様を笑いものにする。
(24)席に着きながら、ひとことも喋らない。
(25)質問をされても答えない。
(26)返事をしない。あるいは「ハイ」と言わず「ウン」と言う。
(27)持ち物の値段ばかり並べる。
(28)ウェイターに威張ったり、見下した態度をとる。
(29)お客様の前でコンパクトを開いて鏡を見る。
(30)お客様の身体的欠陥を話題にし、笑いものにする。(例=ハゲ)
(31)お客様が話をしている最中に、脇見ばかりしている。
(32)客席で髪や服装をやたらに直す。
(33)政治と宗教を、酒席の話題にする。
※週刊ポスト2016年4月8日号