「本人はそう思ったんじゃないかな。事実はなんだとしても本人はね……」──あの事件は「単純ミスではなかった?」と本誌が直撃すると、世間を賑わせた“号泣お天気お姉さん”の父親はこう語った。
衝撃の事件が起きたのは、昨年12月1日に放送されたNHK山形放送局の夕方のニュース『やまがた6時』のお天気コーナーだった。
気象予報士の岡田みはるアナ(39)は「現在の鶴岡市の様子を見てみましょう」といったが、画面には関係のない新庄市の様子が映し出された。一瞬、絶句した彼女は訂正してレポートを続けるも、次第に声が震え、右手で涙を拭って「グスッ、グスッ」と生放送中に泣き始めたのだ。
公共放送での前代未聞の号泣シーンはネットで拡散し大騒動に。岡田アナは放送翌日から番組を休養。その後復帰したが、3月25日の放送を最後に降板した。「NHKのお天気キャスターが1年で交替するのは異例で、事実上の契約解除と見られている」(NHK関係者)という。
NHKは騒動の原因を、「彼女は違う画面が出て動揺した」と説明したが、ネットでは「スタッフによるいじめが原因ではないか」という噂がまことしやかに流れた。
それがここにきて突然の降板。長野県内の岡田アナの実家を訪ねると、最初は取材を拒んだ岡田アナの父親が、次第にポツリポツリと語りだした。
──降板された際に何かお話しされましたか?
「降板はニュースで知りました。普通は任期2年と娘から聞いていたので、そりゃ残念だし、12月のことも関係しているのかな。でも、『プロなんだから、何があっても人のせいにするな』とは伝えました」
──NHKは「違う画面で動揺した」と説明しています。
「娘は生真面目だけど、演劇部出身で人前で喋るのが大好きな子です。番組で違う画面が出たくらいでうろたえるハズはないと思う。実は騒動以前にも話す内容と画面の内容が違うことが度々あったと聞いていた」
──「単純ミス」ではなかった?
「本人はそう思ったんじゃないかな。事実はなんだとしても本人はね……。どうもいきさつがあるようで、局の単純ミスとはいえないみたい。ネットで書かれていることが当たらずとも遠からずというか。
娘は動転したんじゃなく、もっと別の感情が出て泣いたんだと思う。ミスだろうと嫌がらせだろうと、プロなら切り抜ける必要があるけど、感情の流れに負けたんでしょう。これ以上は勘弁して」
言葉を選びながらも実に2時間以上にわたって複雑な心境を明かした父親。改めてNHK山形放送局に降板の理由を聞くと、「契約期間は今年3月までであり、契約期間終了によるものです」と回答した。
※週刊ポスト2016年4月15日号