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女性専門の「頭髪外来」 8年間で患者数約5倍に

 薄毛には男性だけの問題ではない。薄毛に悩む女性も多いのだ。女性専門の髪のエキスパートであるAACクリニック銀座院長・浜中聡子さんはこう話す。

「加齢による血流の低下、ホルモンバランスの乱れ、ストレス、過度な食事制限によるダイエットなど、女性の髪の変化の原因はさまざま。1つに絞るのは難しいですね」(浜中さん、以下「」内同)

 浜中さんのクリニックの「女性専門頭髪外来」に通う患者数は、2007年から2015年の8年間で約5倍に増加。年代別では40代以上が、全体の約8割を占めている。

「女性ホルモンには卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、髪に影響を与えているエストロゲンは、毛髪を豊かに保つなどの働きがあります。しかし、20代後半をピークに分泌量は年々減少。40代に入ると急激に減ってしまう。そのため、40~50代で髪の変化を感じる人が増加します」

 若い頃は潤っていた頭皮も、エストロゲンの低下で、肌同様に頭皮の潤いも低下。髪も全体的にパサつき、うねりやすくなる。さらに、加齢による血流の低下も加わることで、髪の成長に必要な栄養や酸素を充分に摂り込めなくなり、その結果、髪が細く、全体的に本数も減ってしまう。

「血行不良の改善には、基本である食生活を見直すこと。3食バランスよく食べ、特に髪を育てる鶏肉・豆腐・卵などたんぱく質と、ミネラルを多く含むナッツ類やひじきなどを意識的に食べてみて」

 髪の毛は毛根の中の「毛球」で作られるが、毛球部に充分な栄養と酸素が行き届かないと健康な毛は育たない。

 また、髪の一生には成長期、退行期、休止期があり、これらを総称してヘアサイクルと呼ぶ。このサイクルは平均4~6年で、ほとんどの期間は毛母細胞が分裂し髪が伸びる成長期。この期間が長いほど髪は長く成長し、太くなる。しかしヘアサイクルがホルモンバランスの乱れなどで狂うと、毛が充分に成長しないまま休止期に入ってしまい、抜け毛が目立つようになってしまうのだ。

※女性セブン2016年4月28日号

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