アベノミクスがいかに給与水準のアップをうたっても、大企業と公務員以外の給与は上がらず。加えて社会保険料負担は日に日に増加しており、消費税の負担も大きい。そうした中で家計を防衛していくにはどうすればよいのか。経済アナリスト・森永卓郎氏が、電子マネーのポイントを活用した節約術を紹介する。
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最近、電子マネーの利用が急速に拡大していますが、そこで「ポイントが貯まる」電子カードを活用しない手はありません。現金で支払うより経済的に得をすることが、普及拡大の最大の要因だからです。
私も日頃から電子マネーを活用していて、現金で買い物するケースはかなり少なくなりました。そうした日々のポイントの積み重ねにより、少なくとも年間10万円以上は得していると思います。
電子マネーでポイントを貯める場合も、知っていないと損をするコツがあります。たとえば、WAONポイントを利用する場合、現金でチャージするのではなく、「イオンカードセレクト」でオートチャージすることです。オートチャージするだけで200円につき1ポイントが受け取れます。
イオン銀行に口座を開設し、「イオンカードセレクト」というクレカを作れば、この方法が使えます。支払い時のポイントと合わせて、それだけで「ポイント二重取り」です。
年齢が55歳以上で、イオン系列店でよく買い物をする人なら、入会資格が55歳以上限定の「G.Gイオンカードセレクト」は要注目です。毎月15日の「G.G感謝デー」にはイオンのお店で5%割引の買い物ができ、「イオンセレクトカード」と同様に「ポイント二重取り」もでき、実質6%の割引となります。
飛行機によく乗る人なら、JALマイレージバンク(JMB)とWAONが一体となったクレカの「JMB WAON」。200円の利用で1マイルが貯まり、クレジットチャージすることで、「マイル二重取り」も可能なのでお得です。
さらに、こちらも55歳以上の人であれば、「JMB G.G WAON」カードを選択すると圧倒的にお得になります。毎月15日の「G.G感謝デー」にはイオンのお店で5%割引の買い物ができるとともに、200円の利用で2マイルが貯まります。
それだけではありません。このカードは会員期間中に貯めたマイルの有効期限が、通常の36か月から60か月に延長されるなどの特典もあるのです。最近、イオンのお店では特定の商品限定でボーナスマイルがゲットできるケースも増えており、5年間のうちに買い物だけで積み上げたマイルで、多くの人が気軽に旅行に行けると思います。
※マネーポスト2016年春号