国際情報

日本の弱点は英語力の低さという米識者「中韓よりも低い」

クライド・プレストウィッツ氏 共同通信社

「2050年の日本」は活力と魅力ある新型超大国として栄えるという大胆な予測の書『JAPAN RESTORED(日本復興)』がアメリカで出版され、話題となっている。著者のクライド・プレストウィッツ氏は、レーガン政権時に商務長官顧問を務め、自動車や半導体貿易交渉の前面に立ち、ジャパン・バッシャー(日本を叩く者)として知られた人物だ。

 同氏は、日本は「2050年には英語力が飛躍的に高まり、日本の国力を高める」と予測する。その真意はどこにあるのか。産経新聞ワシントン駐在客員特派員の古森義久氏が、プレストウィッツ氏に問いただした。

──『日本復興』では、日本でも公用語に英語が加わり、英語力が飛躍的に高まるというシナリオが描かれている。だが、いまの日本を見ていると英語力向上は難しいのではないか。

「国際的にみた日本の弱点は英語能力が他の国々より低いことだ。スカンジナビア諸国やドイツだけでなく韓国や中国にくらべても低いと言える。

 原因は英語の教え方だと思う。日本の英語の先生は読むことはできても話せない人が多い。それを変えるために英語教員に定期的にテストをする。落ちた人に2年間の再勉強を義務づける。それでもテストに受からない人は引退してもらう。

 日本の公用語が日本語と英語になれば、日本の長所が諸外国に従来よりもずっと多く理解され、日本の地位も国力も飛躍的に高まる」

──英語力向上よりもさらにハードルが高いと思われるのが、日本の軍事力強化だ。本書では最終的に日本が核兵器を保有するとしているが、それにはさすがに内外で抵抗が大きいと考えられる。

「日本の安全保障環境が激変していくのだ。北朝鮮が核兵器の開発を断固として続け、アメリカや日本に核ミサイルを正確に撃ちこむ能力を確保する。中国も核武装を強化するだけでなく北朝鮮の冒険主義を許容する。

 中国も北朝鮮も日本敵視だ。アメリカは北朝鮮に武力攻撃を仕掛けることはまず絶対にしない。こんな環境では東京にいる人間は切迫した不安を感じるだろう。核の脅威を封じるには日本も核を持つのが最適の措置だと考えられる。

 日本はいざとなれば核武装を敏速に達成する能力を有する。ただしインドのように公然とそうするか、イスラエルのように秘密裡に動くか。私は公然たる方法がよいと思う。抑止効果が強くなるからだ」

関連キーワード

関連記事

トピックス

大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
石川県の被災地で「沈金」をご体験された佳子さま(2025年4月、石川県・輪島市。撮影/JMPA)
《インナーの胸元にはフリルで”甘さ”も》佳子さま、色味を抑えたシックなパンツスーツで石川県の被災地で「沈金」をご体験 
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
隣の新入生とお話しされる場面も(時事通信フォト)
《悠仁さま入学の直前》筑波大学長が日本とブラジルの友好増進を図る宮中晩餐会に招待されていた 「秋篠宮夫妻との会話はあったのか?」の問いに大学側が否定した事情
週刊ポスト
新調した桜色のスーツをお召しになる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
雅子さま、万博開会式に桜色のスーツでご出席 硫黄島日帰り訪問直後の超過密日程でもにこやかな表情、お召し物はこの日に合わせて新調 
女性セブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市早苗が激白「私ならトランプと……」ほか
週刊ポスト