老眼鏡を使って目のピント機能回復も
現代社会は、スマホや携帯電話の普及により、手元を見続ける機会が増えた。近くを見るときほど水晶体のピントを調整する毛様体筋に負荷がかかるため、常に緊張状態が続いており、筋肉が疲労することで老眼を引き起こすケースもある。
そこで役に立つのが、100円ショップで売っている「+2度の老眼鏡」だ。彩の国東大宮メディカルセンター眼科部長の平松類氏が「+2度の老眼鏡」を使ったトレーニング法について解説する。
「老眼鏡は近くが見やすくなるものですが、あえて遠くを見るトレーニング法です。+2度の老眼鏡をかけて1日5分、1メートル以上先をぼんやりと眺めるだけ。
これは『雲霧法』と言われるもので、まるで雲や霧の中にいるようにわざと視界をぼやけさせることで、強制的にピントを合わせない状態を作り出し、毛様体筋をリラックスさせる。緊張がほぐれた毛様体筋は、ピント調整機能を回復させるのです」
「+2度」の理由は、掛ける人の視力にかかわらず、最も幅広い層に“ぼやけた視界”をレンズ越しに作り出せるためだという。
「高価なものである必要はないので、100円ショップの老眼鏡で十分」(平松氏)
※週刊ポスト2016年4月29日号