現在放映中のNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(2016年4月~10月)で主演を務める女優・高畑充希(24才)。舞台や声優、歌手活動と、幅広く活躍する彼女の素顔に迫った。(2016年4月23日更新)
NHK朝ドラ『とと姉ちゃん』で主演
演じるのは雑誌編集者・小橋常子
2016年度前期のNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』の新出演者発表会見が2月15日に行われ、ヒロインの雑誌編集者・小橋常子役の高畑充希に加え、新キャスト3人が登場した。同作は雑誌『あなたの暮し』の編集に携わった人々を描く。戦後の女性におおいに影響を与えた雑誌『暮らしの手帖』がモデルで、常子が同社社長の大橋鎭子という設定だ。
初回視聴率は22.6%と好発進
ロケ地で名物のウナギを何度も完食
静岡県浜松市のロケでは、こんな一幕もあったという。「地元町内会のご婦人たちが地元の味の豚汁を差し入れると、高畑は美味しそうに飲み干していました。共演者たちと一緒に何度もウナギを食べにいき、そのつど完食していたそうです」(制作スタッフ)
母親役の木村多江や子役たちとふざけあって、毎日和気あいあい
「撮影現場での彼女は、母親役の木村多江さんや子役たちとふざけあって、毎日和気あいあいといった感じ。父親役の西島秀俊さんは結核ですぐに亡くなってしまう役なので共演はないのですが、撮影セット内に遺影を置いて、家族役のみんなでいっぱい話しかけています。本当に温かい現場です」(NHK関係者)
朝ドラは2回目。前回出演の『ごちそうさん』では演技と歌声が話題に
高畑が劇中で披露した歌声に多くの人が夢中になった
『ごちそうさん』(2013年後期放送)で、ヒロインが嫁いだ西門家の末娘・希子を演じた高畑。ものすごく無口で、引っ込み思案だが、実は天使の歌声を持っているという役柄で、実際高畑が劇中で披露した歌声に多くの人が夢中になった。
演技力と歌唱力に評価の声
「自分に自信のなかった希子が、杏さん演じるめ以子の魅力に触れて少しずつ成長していく姿をわかりやすく演じている。素人っぽさ、恥ずかしさも出ていて、それでいて自信を感じさせる歌い方は、かなりの力量がないとできないと思います。16才の役に22才の彼女が起用されたのは、それだけ歌唱力、そして演技力が評価されたからなのでしょう」(アイドル評論家・北川昌弘氏)
「本当に同じ人かなと、まじまじと見てしまった」
「アレほど驚いたことはありません。ドラマが始まった当初は、蚊の鳴くような声で引っ込み思案で隅っこにいた。地味で小さな存在だった。それが、もうびっくり。かつての希子とは全くの別人にしか見えない。演じる高畑充希さんが、素晴らしいカメレオンぶりを発揮しています。これほど見事に変わることができるのは、高畑さんという役者の中に、変身する才覚が息づいているから」(五感生活研究所代表・山下柚実氏)
裕福な家庭に育った才女
社長令嬢として生まれ育った
高畑の実家は代々の会社経営者だった。椅子に使用されるスプリングや弾性材のメーカーで、2015年度の年商は12億円。創業70年を迎え、国内外に支社を持つ堅実な企業である。起業したのは高畑の祖父で、地元でも名の知られた大地主だった。同社の社長は高畑の父親が務めている。つまり高畑は社長令嬢として育った。「実家は7階建てのマンションの最上階。土地も建物も全て高畑家のもんですよ」(高畑家の知人)
小学生の頃の夢は舞台女優
「ご両親が大のミュージカル好きで、幼い頃から、いろんな舞台を見に行っていたんです。小学校の頃にはもう“舞台女優になる”って聞かなくなって(苦笑い)。あんまりにも真剣なんで、ご両親も折れて、応援することになったんです」(高畑家の知人)。だが、周囲との温度差ゆえに、夢を公言することがなかなかできなかったという。《周りは医者とか弁護士になりたいという人たちばかり。芸能関係は浮ついた仕事に見えたらしく、友達の親の視線が痛かった》。過去のインタビューでそう振り返っている。
偏差値70超の超名門私立中学に進学
裕福な家庭に生まれた高畑は、幼稚園の頃から塾に通い、小学生に上がるとピアノや声楽、習字といった習い事に追われる日々を送っていた。小学校卒業後、中高一貫の超名門私立中学に進学。京大や阪大に毎年50人以上合格させる関西きっての進学校として知られ、偏差値はなんと70超。
文化祭でヤイコを熱唱。周囲の価値観を変えさせた
そんな環境にあって、高畑は規格外の生徒だった。自力で、周囲の価値観さえも変えていったのだ。「充希は軽音楽部に入って、バンド活動に明け暮れていた。“文化祭でライブやるんだ”って言って、実際にステージに上がって。ヤイコ(矢井田瞳)の『Look Back Again』を熱唱する姿がとにかく格好よくってさ。メチャクチャ歌がうまくて、MCでもしっかり笑いをとって…。中2の時にホリプロのオーディションに受かったって聞いた時も、驚かなかったもん。絶対に成功するって確信してた」(高畑の同級生)
学校をやめて上京し、芸能界入り
中2でホリプロオーディションに合格。中高一貫校を中学でやめて上京
当時のホリプロオーディションの応募者は9621人。頂点に立った高畑は、学校をやめて上京した。そんな高畑を、運命がすぐに味方した。2007年、ミュージカル『ピーター・パン』の主役に抜擢されたのだ。過去に榊原郁恵らがヒロインを演じた伝説の舞台で、高畑も同作の出演をきっかけに一躍スターダムへ登り詰めた。演技力だけでなく美声も磨かれた彼女は、以降、舞台『奇跡の人』、映画『ドルフィンブルー』など話題作に立て続けに出演し、演技派女優として成長していった。
キャリアを重ねてスターへの道を歩む
“朝ドラ”のヒロインといえば長くスターへの登竜門とされてきたが、高畑の場合はすでに貫禄充分。女優歴は10年に及び、昨年の出演作を見ると、『問題のあるレストラン』(フジテレビ系)、『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(同)、『煙霞』(WOWOW系)といった連ドラに加え、映画や舞台にCMと、もはや見ない日がないほど。
芸能界での評価
2015年、若手舞台女優の登竜門『杉村春子賞』を受賞
「舞台の大胆シーンはすごいインパクト」と関係者
「ミュージカル『ピーター・パン』で主役を張るなど、ボーイッシュなイメージの強かった彼女ですが、最近は“大人の演技”にも挑戦している。今年1~3月の舞台『いやおうなしに』では男性俳優との大胆な絡みがあり、すごいインパクトだった」(芸能関係者)
「彼女の歌は本当に凄い」
「彼女は芝居を心底愛していました。ただただ好きな芝居をするために現場に来ているという感じでした。それに、彼女の歌は本当に凄い。『ごちそうさん』で彼女が演じた希子も、当初はデパートガール役の予定だったんですが、その美声に魅せられるあまり、歌う場面を盛り込んだほどです」(『ごちそうさん』の脚本家・森下佳子氏) 【ミュージカル風のCMが話題に(かんぽ生命HPより)】
歌唱力が評価され、NTTドコモや、かんぽ生命保険のCMでも歌声を披露
2007年には『みつき』の名で歌手デビュー
コブクロ・小渕健太郎は15才の高畑の歌声に惚れ込む
「2007年には、コブクロの小渕健太郎が『みつき』の名前で彼女をプロデュースしています。小渕が彼女の歌声を気にいったことがきっかけだったそうです。小渕自身、新人アーティストへのプロデュースを初めて行ったことからも、彼女への歌手としての期待の高さがわかります」(音楽関係者)
声量も透明感もある歌声を竹内まりやが絶賛
業界内で高い評価を受けた高畑の3rdシングル『夏のモンタージュ』を作詞作曲したのは竹内まりや。「声量も透明感もある彼女の歌声を絶賛していました」(芸能関係者)
交友関係と素顔
前田敦子、柄本時生、池松壮亮と「ブス会」を結成
「みんなで“ブス”って言い合ってるんです。だって、ブスだから」。前田敦子がこんな発言をしたのは、2014年3月21日放送の『A-studio』(TBS系)でのこと。彼女曰く、2010年、自身が初主演を務めた連ドラ『Q10』(日本テレビ系)の共演者である高畑充希、柄本時生、池松壮亮と共に、4人で『ブス会』なる会合を開き、折に触れて飲み明かしているのだという。
柄本時生から告白された過去
2014年3月、高畑が『メレンゲの気持ち』(日本テレビ系)に出演した時のこと。柄本がビデオメッセージを寄せ、かつて高畑に告白してフラれたことを暴露した。柄本との関係は変わらず、ふたりで出かけることもままあるという。「柄本さんは優しくて本当にいい人なので、彼と結婚するよう周囲からは強く勧められているそうです。残念ながら高畑さん本人にはまるでその気がないようですが(笑い)」(高畑を知る芸能関係者)
有村架純はお互いの家を行き来する親友
昨年6月に映画『女子ーズ』で共演し、お互いの家を行き来する親友になった。「ともに関西出身で、同じ“朝ドラ女優”という境遇にも親近感が湧くみたいですよ。演技への思いが強い2人ですから、熱い演技論になったりすることもあるみたいですが、一緒にいるときは基本リラックスタイム。有村さんがカレーなどを振る舞うこともあるそうです。高畑さんは、料理のできあがりをまるで夫のように待っていて、食べるの専門だそうですよ」(芸能関係者)
小泉今日子は公私ともにいろんなことを相談できる仲
2015年の舞台『いやおうなしに』で共演してから、高畑は「小泉会」の仲間入りを果たしている。「舞台中は毎日のように飲み歩いていましたよ。小泉さんは酔ってくると高畑さんに“みっちゃんはかわいいねぇ~”って繰り返し言いますから、よほど愛が深いのでしょう。高畑さんも小泉さんには公私ともにいろんなことを相談しているそうですよ」(芸能関係者)
「自然とみんな彼女のことが好きになるんです」
高畑が出演した連続テレビ小説『ごちそうさん』では、主演の杏はもちろん、演技に厳しいことで知られるキムラ緑子にも特別かわいがられていたという。「一度出演者みんなで飲みに行きました。出しゃばらず、かといって暗くもなく、先輩を立て、後輩にも優しい。自然とみんな彼女のことが好きになるんです」(『ごちそうさん』の脚本家・森下佳子氏)