4月21日にデビュー31周年を迎えたタレントの井森美幸(47)だが、浮き沈みの激しい芸能界にいながらこれといった低迷期もなく、“元祖バラドル”として息の長い活躍を続けている。次々に競争相手が現れる中、彼女が生き残ってこられたのはなぜか。
テレビウォッチャーでもある漫画家のカトリーヌあやこさんはこう語る。
「井森さんがデビューした1985年というのは、“花の82年組”と呼ばれた中森明菜さん(50)や小泉今日子さん(50)らがまだ人気絶頂の頃でした。さらにこの年には、おニャン子クラブもデビューしています。激戦の時代を生き抜く中で、場の空気を読む力が養われたのだと思います。それが現在のバラエティー番組の出演時にも活かされています。
たとえば『ヒルナンデス!』の人気コーナーとなっている3色ショッピングでも、他の人はいい感じのファッションを狙っているのに、井森さんだけは違います。B系ファッションをしたときにはエミネムとかけて『イモネム』、ヒョウ柄を揃えたときにはビヨンセとかけて『イモンセ』というふうにキャラを作るなど、完全にネタに徹しています」(カトリーヌあやこさん・以下「」内同)
常に笑いを優先する姿勢が、バラエティー番組で重宝されることにつながっているようだ。しかし、井森以外の元祖バラドルたちも、決して笑いを取りに行かないわけではなかった。森口博子(47)や松本明子(50)、山瀬まみ(46)、島崎和歌子(43)らと井森には、どういった違いがあるのか。
「他のバラドルたちは、面白いことをやろうとしても『自分が美しく見られたい』という欲求を完全には捨てきっていません。でも井森さんはそれを簡単に捨てることができるので、ダサいことでも平気でやってのけます。こびて色気を見せるようなこともしないので、女性ウケもいい。
周りからのツッコミやいじりに怒るようなこともなく、芸人たちからの信頼も厚いように思います。ホリプロのオーディションで披露したレオタード姿でのダンスシーンがテレビでネタにされたり、有吉弘行さん(41)や山里亮太さん(39)などからおばさん呼ばわりされたりするのも、定番ネタになっています」
もちろん双方に信頼関係があるから成り立つことだが、井森になら何を言っても大丈夫そうな雰囲気はある。有吉は昨年、ツイッターに「完璧なおばさん。見事なおばさん」というコメントとともに井森の写真をツイッター上に投稿した。山里に至っては、「下仁田ネギババア」(※井森は群馬県下仁田町出身)と呼んだことも…。
どの芸人ともうまく絡む井森だが、山里とは特に仲がよいようだ。山里は加藤浩次(46)やオードリー若林正恭(37)、さらには双方のマネジャーから、井森との結婚をすすめられたとラジオのレギュラー番組で明かしている。
「井森さんは必死に若作りをしているように見えないのに、よく見たら美人。それでいて性格も良さそう。島崎和歌子さんのようにお酒を飲むわけでもない。いい奥さんになれそうなのに、人のよさゆえ、求められたら何でも答えちゃうところが、婚期を逃した原因かもしれません(笑い)。
デビュー当時、『井森美幸16歳、まだ誰のものでもありません』というキャッチフレーズで売り出していたことも、『いまだに誰のものでもありません』とネタに変えていますが、いい結婚をしてもらいたいですね」
平愛梨(31)や小島瑠璃子(22)といった若手タレントらが尊敬する先輩として井森の名を挙げるなど、今や井森は後輩タレントから目標とされる存在だ。後輩たちが婚期を逃さない程度に、立派な見本になってもらいたい気がするが果たして…。