開幕から1か月。スタートダッシュを決めたチームと下位低迷組の明暗を分けたのは、助っ人外国人選手の出来だった──。
つらいのはなかなか浮上できぬ昨季のリーグ王者・ヤクルトも同じ。昨年は中継ぎのロマン、セットアッパーのオンドルセク、クローザーのバーネットの「ROB」が勝利の方程式となり、14年ぶりの優勝を果たした。
しかし、ロマンとバーネットが移籍。その穴を埋めるべく期待されたのが、新外国人のルーキ(年俸3600万円)とペレス(同5400万円)だが、うまく機能していない。
「昨季のROBの3人は仲が良く、ブルペンでもオンドルセクを中心に英語でジョークを飛ばし合ってリラックスしていた。今年は、ルーキとオンドルセクはよく話しているけど、ペレスが輪に入れないでいる。ドミニカ(スペイン語圏)出身で言葉が通じないからでしょう」(球団関係者)
ルーキは11試合投げて失点0、一方のペレスは6試合で防御率5.40。その差は「言葉の壁」にあるのかも。ヤクルト投手陣では元ヤンキースのデイビーズ(年俸7200万円)も開幕直後に「背中の張り」を訴えてファーム行きとなった。
2013年にプロ野球記録の60本塁打を放ったバレンティン(年俸3億6000万円)は、昨季わずか15試合出場に終わり、雪辱を期すシーズン。
「左脇腹痛で開幕には間に合いませんでしたが、復帰してからは巨人戦で同点ホームランを打つなど目立っています。ただ、髪とヒゲを金色に染めて、『中田翔(日ハム)を参考にした』などと相変わらずのマイペース。ヤクルトの二軍球場のある戸田に行くと原因不明のくしゃみが出るそうで、周囲に『トダアレルギーだ』と言っているそうですが、ただの花粉症でしょう」(同前)
※週刊ポスト2016年5月6・13日号