《声、まったく出てなかった》《何があったんだろう…。大丈夫かな》。昨年1月4日、ネット上にこんな声が溢れた。同日放送されたテレビドラマ『ドクターズ』(テレビ朝日系)のスペシャル版に出演した野際陽子(80才)への反応だった。
病院長を演じた野際のセリフは声がかすれていて聞き取りづらく、呼吸もどこか苦しそう。一部はアテレコしたシーンもあったという。テレ朝のスタッフが明かす。
「直後に放送が始まった同作のパート3では、野際さんの役は急遽、“海外出張中”となって1~3話の出演がありませんでした。当時から“体調不良説”が囁かれていたんですが、今になってやっと明確な理由がわかりました。まさか、こんなことになっていたなんて…」
『週刊ポスト』(4月25日発売号)が野際の極秘肺がん闘病を報じた。記事によると、野際は2年ほど前に肺がんに罹患。当時は昼ドラの撮影中で、彼女は額に脂汗を流しながら収録に臨んでいたそうだ。早期発見のため大事には至らなかったが、昨年4月ごろに肺がんが再発し、極秘裏に腫瘍の摘出手術を受けていたという。野際の知人が当時の様子を振り返る。
「手術の影響で肺が縮小して呼吸がスムーズにいかず、退院後も酸素吸入器を利用していたほどです。“ハア、ハア”と息を切らしながらしゃべる姿がとても痛々しかった。でも、スタッフも含め、ほとんど誰にも明かしていませんでした。後輩女優で仲のいい羽田美智子さんには少し相談していたそうです」
昨年夏から始めた抗がん剤治療の効果で一時期のような息苦しさは収まり、酸素吸入器は不要に。現在も都内の病院に定期的に通い、治療と経過観察の検査をしながら仕事を続けているという。
※女性セブン2016年5月12・19日号