新生活が始まる春。この時期にピークを迎えるのが美容整形だ。美容医療や美容整形の相談を受け、医師を紹介する「美容医療相談室」を運営する神谷和宏さんが言う。
「美容整形を行う患者が最も多いのは3~4月なんです。職場が変わる、子供が進級するなど、環境が変わる時期だからこそ、“人にバレにくい”という気持ちが働くんでしょう。若い子に多いプチ整形もクラス替えの前の春休みに多いようです」
女性だけでなく男性も美容整形クリニックに押し寄せる。人気医院では50人以上が施術を受ける日もあるという。
「20~30代のプチ整形、50~60代のアンチエイジングは美容整形の定番ですが、最近は30、40代の産後女性が受ける整形手術や70代で来院される女性、リッチ層の男性も増えています。顔や肌、ボディーケアだけでなく、整形も多様化しているんです」(神谷さん)
いちばん多いのは目の施術。二重にしたり、大きくしたり。続いて、しわをとる、頬のたるみをとる、肌にハリを取り戻すといったアンチエイジングが多いのは以前と変わらない。一方、顔、肌、ボディーのケアをへて、最近注目を集めているのが「性器の若返り」。
「年をとると性器も肌と同じようにしわが増え、くすみ、たるみます。ジーンズをはくとこすれて痛いといって、小陰唇を切除手術で小さくしたいという人もいます。
性器の若返りの中でも最近の注目は、いわば腟のリフトアップ。高周波レーザーを肌の深部にあててしわやたるみをとる人気の施術、サーマクールを腟内にするのですが、10才は若返ると好評です」(ある美容ジャーナリスト)
2010年に小陰唇の整形をした、漫画家のろくでなし子さん(44才)のきっかけは「漫画のネタ」だった。
「自分の小陰唇は人と比べて大きいんじゃないかなと多少気にしていましたが、ある日、そこを綺麗にする手術があると知り、漫画のネタにしたらおもしろそうだと思って軽いノリで受けました」
手術を経て、“びらびらしたもの”がなくなったというが、当時交際していた男性にはまったく気づかれなかったという。
「何か違うな、くらいには思ってほしかったですね(笑い)。でも気づかれたら整形の意味ないか。それで、気にしているのは女性だけなんだとわかりました」(ろくでなし子さん)
※女性セブン2016年5月12・19日号