2年ほど前に肺がんに罹患し、極秘で闘病生活を送っていたことが『週刊ポスト』に報じられた女優の野際陽子(80才)。がんの発症を伏せ続けてきた野際だが、自宅周辺では“異変”が察知されていた。
1972年に千葉真一(77才)と結婚し、都心の閑静な住宅街にある高級マンションに移り住んだ野際。1994年に千葉と離婚した後も、愛犬6匹と同じ住居に住み続けている。
「毎朝7時に愛犬6匹を引き連れて散歩する野際さんの姿が近所の名物だったんですが、ここ数年はパタリと見かけなくなったんです。何かあったのかな、と周囲で噂になっていました」(近隣住人)
自宅近くのペット用品店の店員も証言する。
「一昨年の12月ごろ、野際さんの知り合いというかたが店に来て、“彼女は今、体調を崩していて、私が代わりに犬の世話をしています”と話していました。散歩もそのかたがやっておられて…。彼女の愛犬はシェルティという元気な中型犬。体調が悪い高齢女性が何匹も散歩させるのは難しく、かわいがっていただけに野際さんは残念だったはずです」
野際は毎朝、スムージーときな粉入り牛乳を欠かさず、食生活は野菜中心。楽屋でもスクワットをして体調管理を徹底するなど、「健康オタク」として知られていた。
それでも寄る年波には勝てず、近年は満身創痍だった。今思えば、闘病最中の2015年5月、野際は自身の体調について本誌・女性セブンのインタビューにこう語っていた。
《私、そんなに健康というわけでもないんです。胃潰瘍、腎炎、肺炎、膵炎と一通りやっていますし、骨折の経験もあるんです》
特に2009年に患った膵炎には苦しめられ、3週間の入院生活の末、体重が40kg代前半にまで落ちたという。
「2011年冬には撮影が重なりすぎて、過労から血圧が180まで上がったこともあります。精神安定剤を服用し、ギリギリの状態で仕事をしていました」(野際の知人)
気がかりなのは、野際が患ったのが数あるがんのうち肺がんであること。医療の進歩に逆らうように、肺がんによる死亡者数は増加の一途を辿っており、全てのがんの中で最多となる年間約7万7000人が命を落としている。
有名人にも罹患者は多く、愛川欽也(享年80)、三遊亭圓楽(同76)、渥美清(同68)、高峰秀子(同86)、筑紫哲也(同73)ら、数多の有名人が肺がんで亡くなった。
4月下旬のある週末、女性セブンが野際の自宅を訪ねると、「留守を預かっている」という初老の女性が出てきた。野際の病状を聞くと、「彼女はおりません。私はなにも話せません」と繰り返すのみだった。
現在、野際は『警視庁捜査一課9係』(テレビ朝日系)、『コントレール~罪と恋~』(NHK)と2本の連ドラに出演中。精力的に仕事をこなしている。
※女性セブン2016年5月12・19日号