悪い情報を伝えなくてはいけない状況の場合、マイナスの言葉をポジティブに言い替えるだけで、相手が受ける印象は大きく変わる。また、相手が不快な言葉を発した際も、前向きな言葉に言い替えて返すことで周りの雰囲気は和み、聡明な大人の印象を与える。
小笠原流礼法宗家・小笠原敬承斎さんは、こう語る。
「つい子供や夫のことを悪く言ってしまう女性も多いと思いますが、だからといって他人に同意されると気になるもの。前向きな言葉で返されたら誰でもうれしいものですし、何よりスマートです」
忙しいと後ろ向きになりがちだが、そんな時こそ前向きになる言葉を使ってみよう。
【言葉遣い】
●「これしかできません」→「ここまでできます」
もうできないという限界を感じさせる一言が、できる印象に。
●「あなたのせいです」→「あなたのおかげです」
非難するような言葉が「おかげでできた」という感謝の言葉に。
●「今、忙しいです」→「あと1時間したら、ゆとりができます」
今忙しくて対応できないことに変わりはないが、後程できる提案をするだけで前向きな印象に。
●「遅いですね」→「早くいらっしゃるといいですね」
責めるイメージから、心待ちにしている気持ちに早変わり。
●「失敗しました」→「学ぶことがたくさんありました」
経験を今後に繋げようとする希望の言葉に。
●「こうしないとできません」→「こうすればできます」
方法がひとつしかないイメージから、解決策が無数にあるような印象に。
【相手の言葉を受ける場合には】
●「夫がもう頑固すぎて」→「意志が強いのですね」
長所として捉えられる部分を強調しよう。
●「うちの息子は、おしゃべりで、誰にでも話しかけて困るのよね」→「積極的でうらやましい。好奇心が旺盛で、話題が豊富なんですね」
行動から相手の性格をイメージし、前向きな言葉に変換して伝える。
※女性セブン2016年5月12・19日号