50年間出演し続けた『笑点』(日本テレビ系)を5月22日をもって卒業する5代目大喜利司会の桂歌丸(79才)。その妻である冨士子さん(84才)は、最近の歌丸についてこう話す。
「朝がね、用がないときはお昼頃まで寝ているんですけど、食事を作ってもやっぱり食べられないんです。夜はきちんと食べますよ。蕎麦が好きですね。あとは、そうね、天ぷらも好きですよ。私が揚げてね。出来たてであれば揚げ物も食べるんですよ。よく友達には、“油が飛んじゃって大変でしょ?”って言われるんですけどね。でもね、お父さんが“かき揚げが好き”って言うと、やっぱりかき揚げをきちんと作ってあげたいのよ。油は跳ねますよ。だけど、それぐらい平気ですよ。それでお父さんが食べてくれるんだから」
この10年、歌丸は病との闘いの日々だった。2006年、腰部脊柱管狭窄症の手術をかわきりに、2009年には肺気腫に伴う感染増悪で入院。2014年に慢性閉塞性肺疾患、2015年には背部褥瘡(じょくそう)でまたまた入院した。
そんななかで歌丸は、仕事を辞めようと真剣に悩んでいた。そんな夫に、冨士子さんは「いつ辞めてもいいんだけど、でもただボーっとしていてもつまらないんじゃないの」と発破をかけた。
「だってお父さんは好きでやっている仕事ですからね。私がやりなさいって言ってやっている仕事じゃないですからね。他に何かできるわけじゃないですし。落語しかできないから。病気はつらかったでしょうけど、でも落語が好きだからね。本当に好きなんですよ。
だっていまだにね、新しいネタも本から円朝全集やなんかね、こんなに厚い本を(と10cmくらい指を広げて)読んでやってるんですよ。毎日のように暇があれば(自宅の)3階に上がって自分でやっていますよ。新しいものを覚えているんですよ。でも昔みたいに新しいのをさっと覚えることはできないんですって。もう年だからね、あはははは」
今回、卒業するという決断を、歌丸は冨士子さんにどんなふうに伝えたのか?