『サザエさん』の原作が誕生して70周年を迎えた今年、作者・長谷川町子さんの発掘イラストなどを集めた『長谷川町子の漫畫大會~町子・戦中の仕事~』(小学館)の出版や、長谷川町子美術館にて『長谷川毬子と長谷川町子二人展』を開催するなどイベントが続いている。
日本人なら誰もが知っているサザエさんだが、実は原作にはたくさんのトリビアがある。その一部を紹介しよう。一つ目は、サザエは元出版社勤務だったというもの。現在は専業主婦のサザエさんだが、以前はさまざまな仕事に就いていた。長谷川町子美術館学芸員の相澤弘子さんはこう語る。
「知人の紹介で『ハロー社』という出版社に勤め、婦人警官の体験取材や作家さんの原稿取りなどをしていました」
また、探偵会社で働く話もあるという。
二つ目は、驚いたことに、タラちゃんは女の子説もあるというもの。相澤さんは以下のように解説する。
連載途中から登場したタラちゃん。1951年4月の朝日新聞の『サザエさん』告知記事で「タラちゃんという女の子があり」と記載されているが、「これは新聞広告が間違えたという説が有力です」
※女性セブン2016年6月16日号