「交通事故の約7割は認知ミスとされています。つまり、駐車場での誤発進や、運転以外に気を取られ、前方車に衝突してしまうとか…。運転技術の問題というよりは、注意していれば防げるものがほとんどです」
そう語るのは、モータージャーナリストの岩貞るみこさん。
車の安全技術開発は、そんな“人間の注意不足”を、車が自動で肩代わりしようということから始まったという。今では、どのメーカーも開発しており、軽自動車やスモールカーなどの小型車にも装備されている。
例えば、驚きの機能満載の車とは以下のようなものが挙げられる。
・HONDA「オデッセイ ハイブリット」:レーダーとカメラで脱線回避を支援する「Honda SENSING」など
・NISSAN「ノート」:360度見渡せ安全を確認する「踏み間違い衝突防止アシスト」など
・MAZDA「CX-3」:側方・後方からの車両接近を知らせる「ブラインド・スポット・モニタリング」など
・DAIHATSU「ブーン」:小型でも機能満載。踏み間違いもサポート
・TOYOTA「プリウス」:衝突回避支援、ハイビームロービーム自動切り替えなど
・Volkswagen「ゴルフ トゥーラン」:座席がワンタッチでチャイルドシートになるなど
とはいえ、先進技術はあくまで人間のサポートのみ。すべて車がやってくれるからと過信し、車任せにするのは禁物だと、岩貞さんは注意もうながす。
「例えば、日産のアラウンドビューモニターを使えば、自分の車と周囲の環境が一目でわかります。そうなると、目視を怠りがちですが、これは絶対にダメ。むしろ、その画像を参考に、同時に目視もすれば、車両感覚を体で覚えやすくなるんです」
先進機能はあくまで人間の“補助”。うまく使いこなせるかは、運転者しだいなのだ。
※女性セブン2016年6月16日号