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「サラ川」ベスト10から惜しくも漏れた涙の「恐妻川柳」

 世のサラリーマンたちがどれだけ「妻」という存在に戦々恐々としているか──今年も日頃の鬱憤を夫同士で共感し合える作品が勢揃いした。5月23日に発表された第29回「第一生命サラリーマン川柳コンクール」ベスト10の1位に輝いたのは、

●退職金 もらった瞬間 妻ドローン(元自衛官)

 この他にも100位まで発表されている作品を見ていくと、恐妻家の嘆きを表わす句が数多くランクインしていることが分かる。漫画家でサラリーマン川柳コンクールの審査員を務めるやくみつる氏が語る。

「世の男性たちは『妻は恐ろしい』という共通の話題を持つことで、無意識に会社の同僚との連帯感を高めているのでしょう」

 17位にランクインした句は、家庭内で愛犬との連帯感を高めている様子を活写。

●気を遣い 妻を目で追う オレとイヌ(鉄人82号)

「犬というのは家の中での序列を悟るのが非常にうまい動物なんです。この句はさらに、妻から見て犬と自分が同列であることを表わすことで、うまく悲哀を誘っています」(やく氏)

 23位にランクインした句がこれまた怖い。

●我が家では イエスかハイの 二択制(全ての道は……)

 そうそう、夫に拒否権なんてありません。

「実はこれは、妻に絶対服従しなければならない哀しさの表明でありながら、妻に贈る最大級の賛辞でもあるんでしょう。男は優柔不断な生き物ですから、奥さんの判断に従っていれば間違いないと、家庭生活を円満に過ごすための野郎の知恵を身につけるんです」(やく氏)

 27位は、いつからこうなってしまったのか。

●何作る? 今では俺から 妻に聞く(暇暇人)

「共働きの家庭も最近では増えていますから、これは非常に現実的な話です。服従している風を装っているのかもしれませんが」(やく氏)

●サラ川で 妻の仇打つ ダンナ達(57位、頭ひねり)

 早くも来年が楽しみだ。

※週刊ポスト2016年6月10日号

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