こんな弱い巨人は見たことがない?(公式HPより)
高橋由伸・新監督のもと、ベテランと若手が融合して2年ぶりの王座奪還を狙い開幕6連戦で5勝1敗とスタートダッシュを決めた巨人だが、5月27日の阪神戦では、26イニング連続自責点なしのままマウンドを降りたエース・菅野智之(推定年俸1億3000万円)を見殺しにし、翌日も逆転負けで10年ぶりの7連敗を喫した。
チーム打率2割4分1厘、チーム得点161は12球団ワーストの成績(6月1日現在。以下同)だ。交流戦に入ってからパの最下位を楽天と争うオリックスに連勝したものの、得点は3点、1点と貧打は直らない。
こんな弱い巨人は見たことがない──一体、何が起きたのか。
「今年は主力が活躍しながら世代交代が進むと期待されていた。内野陣でいえば、捕手は阿部(慎之助、3億2600万円)が小林(誠司、2600万円)の育成を助ける。元ヤンキースのギャレット(3億円)を4番ファーストにし、セカンドにロッテから獲ったクルーズ(2億4400万円)、ショートにキャプテンの坂本(勇人、2億5000万円)を配しつつ、サードは村田(修一、3億円)に代わって2年目の岡本(和真、1400万円)を使っていく。そんな構想でした」(スポーツ紙担当記者)
高橋由伸・監督は「打順はなるべく固定したい」と宣言。“猫の目打線”で4番までコロコロ替えていた原辰徳・前監督との違いを鮮明に打ち出していた。
にもかかわらず、主力のケガや不調などで起用法がブレブレなのだ。巨人OBの広岡達朗氏はこう憤る。
「やっていることが実にちぐはぐだ。不振な打線のなかで村田がまだマシな成績を残しているからなのか、サードで鍛えるといっていた岡本を一軍に呼んでも、ファーストで起用したりする。外野も、レフトは亀井(善行、7000万円)よりルーキーの重信(慎之介、1200万円)を使うといいながら、開幕2戦目の1打席に立たせただけで二軍行き。本当に若手を育てる気があるのか」
※週刊ポスト2016年6月17日号