チーム打率2割4分1厘、チーム得点161は12球団ワースト(6月1日現在。以下同)。そんな「打てない」「点が取れない」高橋由伸・新監督率いる読売巨人軍で、防御率0点台で一人気を吐く菅野智之(年俸1億3000万円)も貧打のせいで10戦してわずかに4勝。
「自分で打たないと勝てないと思っているのか、打席でも悲愴感が漂っている(打率は3割3分3厘)。このまま見殺しが続けば、いつ“やってらんねェ”と我慢の限界を迎えてもおかしくない」(担当記者)
投手陣で誤算だったのは「高橋監督が“頼りにしてる”と声をかけていた内海(哲也、4億円)です。オープン戦は絶不調で、一軍に合流したのは5月に入ってから。中継ぎの山口(鉄也、年俸3億2000万円)など、一緒に自主トレする“軍団”を率いる内海の出遅れは、チームの士気にも大きく影響した」(同前)という。
助っ人・ポレダは、昨季8勝8敗ながら年俸が6300万円から1億5600万円へ倍増したが、「下位打線への四球や不用意なボークで失点を重ね、感情を表に出さない高橋監督もイライラしていた」(同前)と期待外れ。不振で二軍落ちすると、5月中旬には「左腕の違和感」を理由に米国に一時帰国してしまった。典型的な「給料ドロボー助っ人」のパターンである。
昨年チーム最多の13勝を挙げたマイコラス(2億4000万円)もキャンプ中に右肩痛を訴え、いまだ二軍登板すらない。巨人OBの広岡達朗氏の怒りは収まらない。
「高橋監督は、現役時代の自分のような選手が配下にたくさんいる状況です。高橋自身、現役時代はすぐに痛みや違和感を理由に欠場していましたからね。
かつての自分の甘えを素直に詫びれば、チームの意識も少しは変わるのではないか。川上哲治・監督は就任したばかりの頃、“俺は現役中、自分の打撃のことしか考えていなかった。監督になれば厳しくチームを統率しなければならん。これまでのことは悪かった”と選手に頭を下げた」
※週刊ポスト2016年6月17日号