かつて西武・巨人などで活躍した元プロ野球選手の清原和博(元被告・48歳)が、2月2日、マンションの自宅にて、覚せい剤取締法違反(所持)の現行犯で逮捕された。元スーパースターの転落劇は各方面から注目を浴び、覚醒剤についても様々な議論が巻き起こっている。(2016年6月9日更新)
清原逮捕とその後
【逮捕の経緯】
警察は昨年の夏頃から、ほぼ24時間態勢で清原の行動を監視してきた
「薬物を所持していなくても、売人の証言や過去の購入履歴などの証拠があれば、麻薬特例法違反で逮捕はできた。しかし、それでは不起訴処分になる可能性もある。今回、警視庁が時間をかけて現物所持での現行犯逮捕にこだわったのは、必ず起訴するという意志の表われです」(捜査関係者)
清原和博容疑者逮捕の現場 TBSスクープの裏側
【反響が広がる】
清原 ツイッター瞬間風速SMAP超え
清原容疑者の逮捕。第一報が届いた2月2日の23:30から24:00までの30分間で、「清原」を含むツイートは14万5000件に到達。SMAP解散の第一報が深夜だったこともあるが、“瞬間風速”では上回った。
清原容疑者逮捕を報じるテレビ局 モザイク処理で苦労
●取材経験のある乙武洋匡氏はTwitterでコメント
信じたくない…。でもね、スポーツライター時代に密着取材をさせていただいていたんですけど、本当は弱い人なんです。その弱さを、威嚇で隠しているだけなんですよね。/元プロ野球選手の清原和博容疑者を逮捕 覚醒剤所持容疑 産経ニュースhttps://t.co/dj7Thfgztl
— 乙武 洋匡 (@h_ototake) 2016年2月2日
【保釈の後、裁判で有罪判決を受ける】
警視庁本部に拘留されていたが、3月17日に東京地裁が認め、保釈金500万円を納付して保釈された。持病の糖尿病の治療のため、入院先に直行。
マスコミに対して「焼肉弁当差し入れ」騒動
3月23日の東京スポーツ紙の報道によると、この弁当は清原本人ではなく知人の手配だったという。バカバカしいイタズラだったわけだが、「取材対象からの供応」を考えるきっかけだと思う。(フリーライター・神田憲行氏のレポート)
●5月31日午後、東京地裁は懲役2年6か月、執行猶予4年(求刑懲役2年6か月)の有罪判決を言い渡した。
【クスリに手を出した要因は?】
清原和博 世間が作る「番長イメージ」も彼を追い込んだ
知人は「優しくて、どちらかというと気の小さい人」と口を揃えるが、世間が作る“番長イメージ”が彼をさらに追い込むことになる。周りにその筋の人たちが群がるようになってき、“お前のどこが番長なんだ”と小突いたり、“子分にしてやる”と仲間に引き入れようとする暴力団関係者もいた」
清原和博氏は正論にこだわりうまくいかなかったと医師が分析
清原の恩師・森祇晶氏「巨人でピアスした頃から変わったか…」
【ビートたけしが言及。ドラフト会議が人生の分岐点に?】
これはもう、すごい変な言い方だけど、ドラフトが全てなのかな。ジャイアンツに入っていれば。紳士たれという。あれが運命の分かれ道。もったいない。(出典:スポーツ報知 2016年2月6日)
桑田と清原の運命を分けたドラフト会議「30年後の真実」とは
1985年、PL学園の清原和博と桑田真澄のKKコンビは、ドラフト会議で巨人の1位指名確実と言われた清原が指名されず、桑田が巨人から1位指名を受けた。会見で人目をはばからず号泣した清原は「当時は、桑田に対して思うところはあった。正直、憎かった時期もある」と語っている。
【広がる覚醒剤汚染】
中高年の覚醒剤使用 責任重くなるも体力・気力衰えるため
覚せい剤は “元気が出る”“やせる”といった、サプリメント的感覚で忍び寄る。「会社の中核や一家の柱として責任が重くなるのに、体力や気力はどんどん衰えてくる。困難に直面した時に“元気になれる”などといった言葉にすがってしまうのです」
中学生、公務員、教師、医師も覚醒剤汚染 中高年使用者急増
引退後の生活と逮捕前の行動
【引退後の生活】
引退後、龍の入れ墨を彫った清原。解説者から指導者を夢見ていたが…
入れ墨を彫る人間が指導者になれるわけがない。野球解説のオファーが届いてもドタキャンを連発。オファーはなくなった。思い描いた「第二の人生」が送れないストレスから、彼の私生活は荒れる一方だった。「バットで壁を殴って穴を開けたこともあるそうです」(亜希の知人)
清原和博氏 黒パンツ一丁で『とんぼ』を熱唱した泥酔の夜
離婚後「孤独が恐い」「死にたい」と漏らしていた
「テレビが恐いと漏らし、精神安定剤や睡眠薬を服用するようになっていた。酒席の後 “独りで家にいたら気が滅入る。着いたらすぐ眠りたいから、今飲むんや” に睡眠薬を飲み、帰りの車に乗り込んだことがあった」(友人B氏)
清原和博の3匹の龍の入れ墨 父子の絆を意味すると知人
【周囲も心配する】
清原和博容疑者 消えたブログにあった「不安定な文面」
「思春期の女の子のような繊細さなんです。食事して息子と別れたら『涙が出た』『1人ぼっちで部屋にいる』と書いてあると、薬物依存症は本当かもしれないと疑っていたんです」(ファンの男性)
散財癖はどうしようもなかった
「一晩で100万円がキヨの基準でした。カネがない時は決まって“俺が今まで稼いできた50億円はどこに消えたんや”とぼやく」(友人A氏)、「家に1人でいたくないから飲みに出てまう。ネタ(クスリ)があったら引きこもってられるし、散財しなくて済むのにな」(友人B氏)
「X氏」こと野村貴仁氏の重大発言
清原の覚醒剤事件。そのキーマンが巨人時代の同僚で元プロ野球選手のX氏だ。彼は引退後の2006年、覚せい剤取締法違反の罪で逮捕、有罪判決を受ける。
本誌はその直後、X氏に480分もの長時間のインタビュー取材を行ない、重大な発言もあったが、検証できずに封印されたものあった。今回、この証言が「清原がいつから薬物に溺れてしまったか」を探るための重要な意義があると考え、10年間封印してきた重大発言を公開する。
また、彼との「約束」により名を伏せていたが、X氏は実名で複数メディアに登場し、顔を晒して取材に応じるようになるなど、状況が大きく変わったため、本誌も実名で野村貴仁氏と報じる。
【清原が覚醒剤に手を出したきっかけ】
「清原さんとも覚醒剤をやっていました」
「1998年、清原さんに“マリファナやったことあるか”と声をかけられたんです」
「マリファナを知人に頼みましたが、代わりにシャブ(覚醒剤)を持ってきました。それで清原さんに“シャブがありますよ”と勧め、コーヒーに入れてあげました。耳かき3杯分くらい入れたと思います。すると3試合連続でホームランを打ったんです。“こりゃエエな。最高や”と上機嫌だったのを覚えています」
野村貴仁氏「シャブは東京ドームの男子トイレに隠した」
「清原さんは気が大きくなるタイプ。どこかで足がついてしまうんじゃないかと、いつもハラハラしていました」
【徐々にエスカレートしていった清原の行動】
「覚醒剤パーティ中、清原さんは全裸で廊下に飛び出していったんです」
「都内の高級ホテルで覚醒剤パーティをやっている最中、風呂場のドライヤーが落ちて、“ドン”という音とともに部屋の電気が一瞬にして消えたんです。私は警察のガサ入れと勘違いして、パニック状態になってしまった。その時、清原さんが“オレが見てくる”と、全裸で廊下に飛び出していったんです」
巨人時代の清原 興奮剤入りコーヒーを後輩に飲ませていた
2000年の清原「今、屁をこいたら臭いからな」と謎の発言
「次第に汚れ役だった私と手を切りたくなったのかもしれません」
「2005年は音信不通になりました。2006年、オリックスの宿舎に清原さんを訪ねたんです。注文されていないけど、覚醒剤をビニール袋にリボンをつけて持参しました。清原さんは脅しとでも思ったんでしょうか、翌日にすぐに電話がかかってきました」
清原覚醒剤事件キーマン 480分取材での重大発言とは
元妻・亜希の心労
清原容疑者の逮捕で一躍注目を集めたのが、元妻の亜希(46歳)。2014年に離婚し、2人の子どもは亜希と一緒に暮らしている。自身は現在もモデルとして活動する。
【清原の言動に悩まされるも、耐えてきた亜希】
清原が不機嫌の時は、息子たちと3人ですごく気を遣っていた
「ご主人が怒り出したら絶対反論しないんですって。そんな人と一緒に生活するのは大変そうですけど、亜希さんは“ああいう見た目だけど、根は優しい人なんだ”って言うんですよね」(ファッション誌関係者)
清原和博 妻に「入れ墨は消して」と懇願されるも耳貸さず
清原の生涯年俸は推定50億円も、貯蓄はわずかだったという
「仕事がなくなっても清原さんの散財は変わらず、銀座にいけば1晩で100万円は使ってしまう。それが毎晩のように続くわけですから、いくら亜希さんが働いているとはいえ、お金が貯まるはずがない」(スポーツ紙記者)
妻が出て行き清原和博邸がゴミ屋敷化 銀座ママ宅に入り浸り
【2014年、二人は離婚】
薬物疑惑報道の清原和博 妻・亜希さんがやつれていたとの声
清原亜希 「子供達のため」から「子供達守るため」離婚決断
離婚後の清原と息子の面会も問題
離婚時の取り決めで、週末の少年野球の時間のみ清原は子供と会うことを許された。「亜希さんはこの時間が苦痛だったようです。必然的に清原さんとニアミスする。モデル業を続けていく上で、薬物疑惑のある元夫の存在はイメージダウン。離れた場所に座り、かかわらないようにしていた」(亜希の知人)
【清原の逮捕の余波】
清原逮捕で元妻と2人の子は逃避行 学校にも行けない状況
「自宅には一切帰っていません。息子さんも学校を休まざるを得ない状況だそうです。実家のご両親も亡くなっているし、知人の所に身を寄せているという話ですが…」(亜希の知人)
元夫が逮捕で減収の清原亜希 息子の学費のためにブランド設立
「亜希さんはこのほど、『AK+1』という自身の新ブランドを立ち上げました。今後ファッショングッズを販売していく予定で、売れた分だけ亜希さんにロイヤリティーが入る。この時期に立ち上げる不安も大きかったと思いますが、一刻も早く経済的な不安を打開したかったんだと思います」(亜希の知人)
清原亜希に試練 「清原」という名前に雑誌スポンサー難色か
「清原さんの逮捕を受けて、亜希さんがモデルを務めるファッション誌のスポンサーが、『清原』という名前が表紙に載っている媒体への広告出稿に難色を示しているそうです。ブランドイメージにかかわるということでしょうね」(出版社関係者)
●その後3月8日、新ブランド立ち上げを機に、モデル名を「清原亜希」から「亜希」に変更した。
元夫逮捕でも女性はみんな元妻・亜希を支持する理由
今後、更生は可能か?
【識者の見解】
「治療はとても難しい。何時間かけたから治る、何年もやっていないからもう完治、という簡単な話ではない」
「依存症はれっきとした病です。またやってしまうのは、その病が治っていないということ。病気ですから、治療が必要です。ただ、治療はとても難しい。何時間かけたから治る、何年もやっていないからもう完治、という簡単な話ではない。じっくり治療に取り組まなくてはいけないのです」(自身も薬物経験者の「ダルク」茨城支部代表・岩井喜代仁氏)
清原容疑者 「中年の薬物依存は脱出が困難」と識者
「逮捕されたことで依存から抜け出せるチャンスかもしれない」
「薬物依存は、意志や根性ではなく脳の問題なので、本人の正義感や家族や親しい人の支えだけでは乗り越えることができないんです。もしも今回、逮捕で自分が地に墜ちたと感じられ、やめるか死ぬかしかないと思えたのであれば、やめるためのいいきっかけになります」(医師のおおたわ史絵氏)
【復帰を待つ声】
清原和博さんが、覚醒剤所持で逮捕された。現役時代から、球場で何回もそのプレイに感動し、また、テレビなどの現場でも何回かお目にかかって、ファンだったので、残念に思う。今回のことを反省されて、まだ戻っていらっしゃることを待っている。— 茂木健一郎 (@kenichiromogi) 2016年2月2日
蝶野正洋「プロレス界はそういう受け皿として清原選手が更生していく舞台になっても良いと思う。来るなら俺がコーチする」
プロレスファンに話を聞いてみると…「プロレスはエンターテイメントだと思っているので、個人的にはありだと思います。パウダー投げ攻撃を得意技にして、電流爆破やデスマッチに出るような開き直りがあるのならリングに上がれるのでは」(30代男性)
清原和博が再婚を考えた年下女性「彼を信じて待つ」
清原は1月7日放送の『バイキング』(フジテレビ系)で、「また子供が欲しい」と再婚願望に言及し、「年下の好きな女性がいる」と明かしている。「番組で触れた女性はまだ20代前半と若いですが、本気で再婚を考えていたようです。彼女のために真っ当になろうとしていた。彼女も逮捕されたことに相当ショックを受けていますが、周囲には”彼を信じて待つ”と話しているようです」(清原の友人)