ライフ

1日1食 認知症やうつ防止、高血圧や高血糖などの予防に

 タモリ(70)やビートたけし(69)など、健康のために「1日1食生活」を実践している有名人は少なくない。朝昼抜きではお腹が空きすぎて、「体力が持つのか?」という素朴な疑問が湧き上がるが、1日1食の推奨者で近著に『完全図解! 一日一食のススメ』(ビジネス社刊)があるイシハラクリニック院長の石原結實(ゆうみ)・医学博士は、その効果についてこう解説する。

「人間は空腹になると長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子が非常に活発化し、健康長寿になれるという研究が発表されています。さらに空腹時には胃の中からグレリンというホルモンが分泌され、これによって脳の記憶中枢である海馬の血流が良くなり、認知症やうつ防止に役立つことも分かっています」

 以前話題になった、3食は食べるがおかずの量を減らす「粗食のすすめ」と違うところはどこなのか。石原氏が語る。

「1食にすることで飢餓状態、空腹状態が長く続くことになります。それが、サーチュイン遺伝子をより活発化させるのです」

 それだけではない。1日1食にすることで、高血圧や高血糖、高脂血症の予防にもつながるという。

「糖や脂肪の胃腸からの取り込みが減ると、体内に残った糖や脂肪の燃焼を促すので、高血糖、高脂血症が予防できます。食べたものを利用して熱を作るよりも、体に蓄えた脂肪や老廃物を燃やして熱を作る方が熱効率がいい。体熱も上がり、免疫力も高まります。

 また、動脈硬化の原因である血管の内壁に脂肪が沈着することも防ぐことができるので、高血圧予防にも役立ちます。メタボリックシンドロームの予防効果もてきめんです」(石原氏)

 がんの予防にも効くというから驚きだ。

「がん細胞は、特に糖分を取り込んで増殖するので、1日1食にして余分な糖分を摂り過ぎないことはがん細胞の増殖を防ぐことにもつながります」(石原氏)

 食べる量が減ることで、体内で生成される老廃物や老化の原因となる過酸化脂質などが少なくなるため、加齢とともに増える肌のシミやくすみも少なくなるという。

※週刊ポスト2016年6月17日号

関連記事

トピックス

中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
【独自】「弟がやったことだと思えない…」中居正広氏“最愛の実兄”が独白30分 中居氏が語っていた「僕はもう一回、2人の兄と両親の家族5人で住んでみたい」
NEWSポストセブン
2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン
新田恵利(左)と渡辺美奈代があの頃の思い出を振り返る
新田恵利×渡辺美奈代「おニャン子クラブ40周年」記念対談 新田「文化祭と体育祭を混ぜたような感覚でひたすら楽しかった」、渡辺「ツアーも修学旅行みたいなノリ」
週刊ポスト
放送時間を拡大しているフジテレビの『めざましテレビ』(番組公式HPより)
日テレ『ZIP!』とフジ『めざまし』、朝の“8時またぎ”をめぐるバトルがスタート!早くも見えた戦略の違い
NEWSポストセブン
新政治団体「12平和党」設立。2月12日、記者会見するデヴィ夫人ら(時事通信フォト)
《デヴィ夫人が禁止を訴える犬食》保護団体代表がかつて遭遇した驚くべき体験 譲渡会に現れ犬を2頭欲しいと言った男に激怒「幸せになるんだよと送り出したのに冗談じゃない」
NEWSポストセブン
公的年金は「社会的扶養」「国民の共同連帯」「所得再分配機能」(写真提供/イメージマート)
《まるで借りパク》政府の基礎年金(国民年金)の底上げ案 財源として厚生年金を流用するのは「目的外使用」ではないのか、受給額が年間8万円以上減額も
NEWSポストセブン
地元の知人にもたびたび“金銭面の余裕ぶり”をみせていたという中居正広(52)
「もう人目につく仕事は無理じゃないか」中居正広氏の実兄が明かした「性暴力認定」後の生き方「これもある意味、タイミングだったんじゃないかな」
NEWSポストセブン
『傷だらけの天使』出演当時を振り返る水谷豊
【放送から50年】水谷豊が語る『傷だらけの天使』 リーゼントにこだわった理由と独特の口調「アニキ~」の原点
週刊ポスト
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
《英国史上最悪のレイプ犯の衝撃》中国人留学生容疑者の素顔と卑劣な犯行手口「アプリで自室に呼び危険な薬を酒に混ぜ…」「“性犯罪 の記念品”を所持」 
NEWSポストセブン
原監督も心配する中居正広(写真は2021年)
「落ち着くことはないでしょ」中居正広氏の実兄が現在の心境を吐露「全く連絡取っていない」「そっとしておくのも優しさ」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン