ハリソン・フォード(73才)は約100億円、スティーブン・スピルバーグ(69才)は約110億円と、高額な慰謝料が飛び交うことで有名なハリウッドセレブの離婚。例に漏れず、「さすがスター級」と注目されているのが、ジョニー・デップ(53才)とアンバー・ハード(30才)の離婚騒動だ。
アメリカのメディアがふたりの離婚を報じたのは5月25日。同月23日にアンバーが「和解しがたい不和」を理由にロサンゼルスの裁判所に離婚を申し立てたことがきっかけだった。事実婚も含めるとジョニーにとってアンバーは3人目の“妻”で、「バツ3は秒読み」とのニュースは世界を駆け巡り、続報はさらなる衝撃を与えた。
「ロスの裁判所は5月27日にジョニーに対し、アンバーの91m以内に近づくことを禁じる接近禁止を命じました。これは、アンバーが“ジョニーからDVを受けた”と申請したから。結婚後、繰り返しDVを受けていたといい、アンバーが提出した写真には目の周りにくっきりとアザがありました」(在米ジャーナリスト)
髪を引っ張られ、何度も殴られ、iPhoneを投げつけられた、など数々の被害を明かした“悲劇の妻”に同情の声が広がった。しかしその後、ジョニーを擁護するコメントや証言が相次いで出たことで事態は急転する。
ジョニーの前妻で女優のヴァネッサ・パラディ(43才)が「私がジョニーを知ってきた長年のなかで、彼が私を肉体的に虐待したことはありません」とコメントすれば、ヴァネッサとの娘・リリー・ローズ(17才)も「私のお父さんは最もやさしくて、愛情深い人。知っている人なら誰でもそう言うわ」とSNSに投稿して援護射撃。
「ここにきて、“彼はアンバーに脅迫されて操られていた。それを知っていたのに止めることができなかった”“今回の離婚は仕組まれたもの”と証言する友人まで現れました。さらにアンバーには女性の恋人がいて、ジョニーと二股をかけていたという報道まで出たのです」(前出・在米ジャーナリスト)
アンバーが、裁判所に提出した書類から明らかになった事実もジョニーの追い風になった。それは、昨年アンバーの年収は約5万ドル(日本円で約550万円)だったのに対し、支出は家賃や交際費などで月に約4万ドル(日本円で約430万円)にのぼるというもの。計らずも、彼女のケタ外れな浪費癖が判明し、アンバーは、“悲劇の妻”から一転、“金銭目的のヤバい妻”となってしまったのだ。離婚に詳しい長瀬佑志弁護士が話す。
「セレブ間の結婚では、離婚時に備えて婚前契約書を交わすことも珍しくありません。これは、離婚をきっかけにそれまで築いた財産を失いかねないリスクをコントロールするためでもあります。DVを離婚原因として主張されるような場合、離婚時の慰謝料額も高額になってしまうおそれがありますし、離婚時の財産分与はいつから分与の対象とするのか、などといった争点の判断によって金額が左右されるからです。婚前契約書を作成していないことで、財産関係の精算をめぐって長期の法廷闘争に発展することもありえます」
アンバーはジョニーに対し、月5万ドルの配偶者手当や弁護士費用を求めているというが、もしDVが認められるとアンバーに支払われる慰謝料は50億円とも100億円とも報じられている。裁判所で開かれる次回の審理は6月17日。真実は明らかになるのか。
※女性セブン2016年6月23日号