芸能

俳優・内藤剛志 付き人もマネジャーも現場にいない理由

スタッフにも気遣いを見せる内藤剛志

 100人近いキャスト、スタッフが忙しく動く連続ドラマ『警視庁・捜査一課長』(テレビ朝日系、木曜20時~)のロケ現場。取材に来た旨を挨拶すると、内藤剛志(61)は即座に「取材で写真に写り込むかもしれない話は他の出演者に伝わっていますよね?」と宣伝担当者に確認し、「待ち時間に話をしますから、いつでもどうぞ」と我々取材陣に笑顔を向けた。

 主役でありながら、まず最初に共演者や取材者への気遣いを示す。撮影の合間には、共演者ばかりかアシスタントのスタッフとも談笑している。そのためか現場には和やかな雰囲気が漂っていた。「20代の食えない頃から一緒にやってきた戦友」だという共演の金田明夫(61)が話す。

「彼が主役を務める現場は楽しいんです。中にはいるんですよ、緊張した雰囲気を作って周りを萎縮させてしまう人が。でも、彼は脇の脇の脇から始めた俳優だから、どんな現場ならみんながやりやすいか知っているんです」

 内藤は一人で撮影現場に来る。そもそも付き人はいないし、マネジャーも特別な用がなければ来ない。

「誰かがついていると周りが僕に直接話しかけづらいけど、誰もいなければADさんでも直接話してくる。それが大事なんです。

 映画やドラマは監督を中心に動くもので、たとえ主役であろうと、俳優はスタッフ部門と並列の俳優部門の一員にすぎない。雨が降ってきたらスタッフが傘をさして濡れないようにしてくれるのは、俳優が偉いからではなく、撮影に支障をきたさないようにするため。

 僕は最初から主役として出てきたわけではなく、20代前半は自主製作映画をやってみんなで仕事するのが当たり前だったし、20代後半はロマンポルノの現場で映画界のルールを叩き込まれてきたんです」

 内藤は1980年の『ヒポクラテスたち』(大森一樹監督)で商業映画にデビュー。以来テレビドラマにもよく出るようになり、1994年に大ヒットした『家なき子』で安達祐実演じる主人公を虐待する酒浸りの凶暴な父親を演じ、視聴者に強烈なインパクトを与えた。

 その頃からドラマで欠かせぬ存在となり、1995年1月から2001年9月にかけて27クール連続で連続ドラマに出演するという日本記録を樹立し、「連ドラの鉄人」と呼ばれた。しかし、「記録は狙ったわけではなく、たまたま結果そうなっただけ」だという。

関連記事

トピックス

休養を発表した中居正広
【独自】「ありえないよ…」中居正広氏の実兄が激白した“性暴力認定”への思い「母親が電話しても連絡が返ってこない」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
〈山口組分裂抗争終結〉「体調が悪かろうが這ってでも来い」直参組長への“異例の招集状” 司忍組長を悩ます「七代目体制」
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(時事通信フォト)
「うなぎパイ渡せた!」悠仁さまに筑波大の学生らが“地元銘菓を渡すブーム”…実際に手渡された食品はどうなる
NEWSポストセブン
新年度も順調に仕事を増やし続けている森香澄
《各方面から引っ張りだこ》森香澄、“あざとかわいい”だけじゃない「実はすごいアナウンス力」、「SNSの使い方はピカイチ」
NEWSポストセブン
4月7日、天皇皇后両陛下は硫黄島へと出発された(撮影/JMPA)
雅子さま、大阪・沖縄・広島・長崎・モンゴルへのご公務で多忙な日々が続く 重大な懸念事項は、硫黄島訪問の強行日程の影響
女性セブン
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(左/時事通信フォト)
広末涼子の父親「話すことはありません…」 ふるさと・高知の地元住民からも落胆の声「朝ドラ『あんぱん』に水を差された」
NEWSポストセブン
SNSで出回る“セルフレジに硬貨を大量投入”動画(写真/イメージマート)
《コンビニ・イオン・スシローなどで撮影》セルフレジに“硬貨を大量投入”動画がSNSで出回る 悪ふざけなら「偽計業務妨害罪に該当する可能性がある」と弁護士が指摘 
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、入学式で隣にいた新入生は筑附の同級生 少なくとも2人のクラスメートが筑波大学に進学、信頼できるご学友とともに充実した大学生活へ
女性セブン
都内にある広末涼子容疑者の自宅に、静岡県警の家宅捜査が入った
《ガサ入れでミカン箱大の押収品》広末涼子の同乗マネが重傷で捜索令状は「危険運転致傷」容疑…「懲役12年以下」の重い罰則も 広末は事故前に“多くの処方薬を服用”と発信
NEWSポストセブン
人気のお花見スポット・代々木公園で花見客を困らせる出来事が…(左/時事通信フォト)
《代々木公園花見“トイレ男女比問題”》「男性だけずるい」「40分近くも待たされました…」と女性客から怒りの声 運営事務所は「男性は立小便をされてしまう等の課題」
NEWSポストセブン
元SMAPの中居正広氏(52)に続いて、「とんねるず」石橋貴明(63)もテレビから消えてしまうのか──
《石橋貴明に“下半身露出”報道》中居正広トラブルに顔を隠して「いやあ…ダメダメ…」フジ第三者委が「重大な類似事案」と位置付けた理由
NEWSポストセブン
異例のツーショット写真が話題の大谷翔平(写真/Getty Images)
大谷翔平、“異例のツーショット写真”が話題 投稿したのは山火事で自宅が全焼したサッカー界注目の14才少女、女性アスリートとして真美子夫人と重なる姿
女性セブン