病気やけが、失業&転職、出産、老後など、まとまったお金が必要になる場面において、日本には、数千円~100万円以上のお金がもらえる制度が多くある。ただし、もらえる資格を持っていても、自ら届け出なくては決してもらえないのが「給付金」。いったいどんなものがあるのだろうか? リフォーム関連でも給付金は出る。
まず、要介護・要支援と認定された人が居住中の家に、手すりの設置や滑りにくい床材、引き戸交換、段差解消などのバリアフリー工事をする場合、介護保険を使えば1割の自己負担でOKだ。上限は、支給限度基準額20万円の9割にあたる18万円。
ただし、本人が入院などで不在の場合は対象外。支給限度基準額は1人につき生涯20万円までだが、要介護状態区分が3段階以上上昇した時や転居した時は、再度利用できる。工事着工前にケアマネジャーなどに相談し、申請書類の一部を提出して保険給付として適当かどうかを確認する必要がある。
さらに、全国の自治体で、地震被害を軽減するために耐震診断や改修工事費用などの助成を行っている。
東京都台東区の場合、耐震基準が大幅に強化された1981年5月31日以前に建築された木造住宅の場合、耐震診断費用の全額(上限15万円)を助成。これを踏まえて工事を行う際は、補強工事設計費用の(上限6万円)も助成。さらに、台東区重点地域(浅草3~7丁目などの東京「防災都市づくり推進計画」に定める整備地域のこと。)内の場合は改修工事費用の3分の2(上限200万円)が受けられる(助成額は地域により異なる)。
ただし、事前申請が必要で、独自に実施した場合は助成対象にならないので注意して。
(届出先:市区町村役場)
また、以外なところにも助成金は出る。道路に面した塀の生け垣緑化は、地震の際の倒壊を防ぎ、景観づくりにも役立つとして助成を行うところが多い。横浜市泉区では、金額助成ではないが、地球温暖化・ヒートアイランド現象抑止に役立つ“緑のカーテン”を作るゴーヤや、西洋アサガオの種配布の取り組みをしている。
埼玉県川口市では、道路に面して生け垣を造る場合、1mあたり7000円を限度に上限14万円の設置費用と、ブロックなどの既存塀の撤去費用も1mあたり8000円を限度に上限16万円が助成される。また東京都品川区では、ベランダのプランターも合計100リットル以上になれば助成の対象。見積額の2分の1(最大30万円)が助成される。
(届出先:市区町村役場)
東京都港区では、空き巣被害を防ぐため、「住まいの防犯対策助成事業」を実施。防犯性の高い玄関錠の取り付けや、窓の防犯ガラス交換、センサー付きライトやアラームの取り付けなども対象で、費用の半分(上限1万円)を助成。賃貸住宅も所有者の了解を得れば申請できる。
(届出先:東京都港区、市区町村役場)
※女性セブン2016年6月30日号