芸能

岩城滉一 大事故を経験してもレースに携わり続ける理由

ツインリンクもてぎに立つ岩城滉一

 耳をつんざくレーシングバイクのエンジン音、焼け焦げたタイヤの匂い、サーキットに轟く観衆のどよめき─興奮に包まれた「全日本ロード選手権シリーズ第3戦」の開催地・栃木県茂木町の「ツインリンクもてぎ」。だが、キャンピングカーで到着した岩城滉一(65)の顔色は冴えなかった。

 代表を務める「51ガレージチームイワキ」のあるピットに入るなり、額に脂汗を浮かべる旧知のライダー・宗和孝宏に駆け寄る。朝の練習走行で転倒して紫色に腫れ上がった右脚に触れ、「無理するなよ」と彼の肩を叩いた。

「何度も悲惨な事故をこの目で見てきたからね。下半身不随になったり、命を落としたライダーもいた。転んだって聞くと、たとえチームの仲間じゃなくても心拍数が上るんだよ」

 国内最高峰の「全日本F3000選手権」など、多くのレースに参戦してきた岩城自身、転倒して指を切断するなど、大きな事故を経験、今も首に後遺症を抱えている。それでもレースに携わるのは、単にスピードやスリルが好きだからという理由だけではない。

「うちのチームには20歳以下の若い子が3人いるけど、学校でいじめられたり、自閉症気味だったりで、苦しんでいた。でも、バイクは好きだと聞いて、大人としては面倒をみなきゃいけないと思ったわけ。自分のために頭を下げたりはしないけど、若い子のためなら頭を下げられる。でも、彼らも大人の中にいるから、俺も礼儀や挨拶にはうるさいし、叱るときはきっちり叱る。怖いジジイだと思ってるはず(笑い)」

 芸能生活40年を超える岩城は、独特の色気とユーモラスな一面を併せ持つベテラン俳優だが、バイクにクルマ、クレー射撃やダイビング、ゴルフなど、趣味の人としても知られる。

「どれが一番好きかってよく聞かれるけど、順番なんてありません。その瞬間、やりたいと思ったものをやってきたし、何かを極めたいとか思ったこともない。仕事は声がかかるからするんであって、2年くらい何もしない時期もあったけど、遊びに忙しくて仕事なんて忘れてました」

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン