テレビの世界では美しいシニア女性の活躍が目立っている。時にその美しすぎる容姿がニュースにもなるほどだ。例えば、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』(NHK)の大地真央(60才)。ヒロイン・常子の祖母役で、白髪のかつらをかぶった老婆姿で登場する。そんな大地に「若すぎる」「シミもしわもまったくないなんて信じられない!」「美しすぎてドラマに集中できない」などと大きな反響となった。
「大地さんの美意識はすさまじく、特に体の中に入れるものへのこだわりは徹底しています。コラーゲンが大好きで、すっぽんは月に1~2回食べに行きますし、ツバメの巣は10年以上毎日とっているそうです。白髪になりにくいといわれた黒ごまも20年以上とり続け、だしには地元・淡路島の煮干ししか使わないそうです」(大地を知るスタイリスト)
前作『あさが来た』でも、やはり「美しすぎる」騒動が起きていた。萬田久子(58才)は、老舗両替商の女将から、没落して農業を営むようになるという役柄だったが、テレビに映るその爪が、いつもピカピカしていたことから賛否両論がわき起こった。というのも、爪や手は、普段きちんと手入れをする顔と違って、特に年齢を感じさせやすい部分。それゆえ、「ネイルもマニキュアもしていない」という公式コメントにはさらに驚きの声が殺到した。
同作ではヒロイン・あさの姑を演じた風吹ジュン(64才)の、うるおいたっぷりの透き通るような肌も話題に。
もちろん彼女たちは女優であり美の達人。それゆえ「私たちとは違う世界の人だから」…そう思ってどこかでキレイでいることをあきらめる人が昔は多かったが、今は違う。いくつになっても美しくありたい。そう願い、実際、美しい人が増えているのだ。
女性セブンが、街ゆくキレイなシニアに声をかけると、みなそれぞれに輝く秘密があった。銀髪のショートヘアに着物がよく似合う横山佳つ江さん(60才)は、2年前からお茶を習っているという。
「若い子に交ざって、私なんてまだまだペーペーなのよ(笑い)。習い事を始めたのは、自分の世界を広げたかったからなんです。新しい世界が広がるって楽しいですよ。実は16年前、主人が会社を立ち上げたその年にがんで亡くなってしまって。その時に健康は大事だと思ったのが大きかったですね。健康になるために努力しようと思ったし、そのためにはまず自分が幸せにならないとと思って。でも昔は夫の会社を守るためにも、2人の息子を育てるためにもがむしゃらで、いつも眉間にしわを寄せていた(笑い)。
それが子供もそれぞれ結婚して、孫も1人と家族が増えて、やっと最近は素直に生きられるようになってきたんです。息子たちにべったりせず、ひとりで一生懸命遊んでるの。今はとても幸せ」