日米通算最多安打を達成してもなお、「そんなに大きなことという感じは全くしていない」と淡々と語ったイチロー。世界的に有名なイチローだが、意外とその素顔は知られていない部分も多い。そこで関係者に、イチローの人となりを聞いた。
【iPadで日本のニュースをチェック】
いい当たりを放ちながらヒットにならなかったことに「第三者の厳しい目で見てもらったらいい」と、舛添要一前都知事の言葉を踏まえてコメントしたこともあるイチロー。日本のニュースに関心が高い。
「最近はロッカールームで、iPadで日本のニュースをチェックしています。経済ニュースにも関心を持っている。ただし、プレーに影響を与えるため自分に関するものを含め、野球のニュースは一切、見ないそうです」(在米ジャーナリスト)
【『白い巨塔』、『すべらない話』が大好き】
ドラマ『古畑任三郎』にゲスト出演したことのあるイチローは大のドラマ好き。お気に入りは『白い巨塔』で、目的のためには手段を選ばない主人公・財前教授に惹かれるという。また、バラエティーは『人志松本のすべらない話』をDVDで見ている。雑誌のインタビューではかつて松本人志を「とんでもない才能の持ち主」と絶賛していた。
【「スランプ大歓迎」驚異のメンタル力】
イチローが大記録を達成できたのは、身体能力が高いだけでなく、心も強いから。プロスポーツ選手のメンタルカウンセラー・児玉光雄さんが分析する。
「イチローは、準備こそが自分をコントロールするという考えの持ち主です。毎日、同じルーティーンを淡々とこなすのは、それがパフォーマンスの発揮に欠かせないものだから。その結果、凡打に倒れたとしても、一喜一憂せず、結果を冷静に受け止めることができるのです。
彼がここまでヒットを量産できたのは“スランプの時こそ絶好調”という考え方をしているからです。以前“5打数ノーヒットの時ほど面白い”と発言していますが、それもこの考えに基づいています。もし5打数5安打では、そこから得るものはない。でも、5打数ノーヒットなら、どうしたら打てるかを考え抜くので、頭が冴えわたるというわけです。
スランプこそ成長のきっかけと考え、その原因を突き止めて脱出を図る。それを繰り返してきた結果が、この大記録だと思います」
※女性セブン2016年7月7日号